スリランカにある「地の果て」?ワールズ・エンドとホートン・プレインズ国立公園
先日、「自然遺産シンハラージャ自然保護区も訪れる、スリランカ世界遺産の全て10日間」より帰国しました。スリランカといえば、赤道近くの熱帯の国というイメージがありますが、中央部には高原地帯もあります。ワールズ・エンド(地の果て)と名付けられた高さ1000mに達する崖は、ホートン・プレインズ国立公園の中に位置し、私たちはその高さと絶景を堪能しました。
高原地帯の中心地、標高約1800mのヌワラ・エリヤがホートン・プレインズ国立公園への拠点で、周辺を茶畑に囲まれ、また、英国統治時代避暑地であったためコロニアル様式の建物が多く見られる街です。そして、かつて英国人が狩猟を楽しんだ自然の豊かな地域が現在の国立公園となっています。
夜明け前の朝5時、まだ星がきれいに輝いている頃ホテルを出発しました。ワゴン車でがたがた道を進み、次第に明るくなり周囲の状況が見えてきてびっくり。周りは霜が降りていて真っ白で南国にいることを忘れてしまうほどでした。約1時間半後、ホートン・プレインズ国立公園に到着し、公園事務所近くのベンチにて朝食のお弁当タイム。いいにおいに誘われたのか、大きな鹿が現れました!サンバーという鹿なので
すが、立派な角を持ち、まるでトナカイのような鹿でした。鹿を気にしつつ朝食を終え、いよいよワールズ・エンドへハイキングに出発。公園入口にて気温を確認すると、なんと8度。まだまだ霜が溶けない中ハイキングルートへ足を踏み入れると、そこは穏やかな小川のせせらぎや野鳥がさえずり、かわいらしい野花が咲き、まるで異空間に迷い込み、ここでは別の速度で時間が流れているような感じがしました。ひんやりとした空気と解放感溢れた景色が織りなす、早朝訪れた人だけが味わえる感覚だと思います。また、シャクナゲの木もたくさん自生していて、きっと花の咲く時期は美しいことでしょう。そして、林を抜けるとリトル・ワールズ・エンドという崖にたどり着きます。ここも十分に怖い高さの崖なのですが、さらに10分ほど進むとワールズ・エンド(地の果て)に到着します。眼下の村からのワールズ・エンドまでの崖の高さは約1000mあり、そこからの景色はまさに絶景でした。ここに到着するころにはすっかり太陽も昇り、気温は12度ほどでしたが太陽に近いため、Tシャツ一枚で十分でした。来た道を戻ると、すっかり霜も溶け、生き生きとした緑が色鮮やかでした。
午後には、霧に覆われてしまうことが多いワールズ・エンドは、早朝ホテルを出発しなくてはなりません。しかし、スリランカの自然を楽しむには、ホートン・プレインズ国立公園は外せない場所です。4時間のハイキングで動物を見たり、太陽の日差しで表情を変える風景を堪能したりできるのはなかなかできない体験ではないでしょうか。(大久保)
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