2010年4月 5日 (月)

儒教の精神が今も息づく韓国へ~アンニョハセヨ~

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先日、韓国八大世界文化遺産を訪ねる7日間のコースより帰国いたしました。
昨年までは七つの世界遺産を巡っていましたが、新たに世界遺産に登録された“朝鮮王陵”へもご案内し、韓国にある全ての世界文化遺産8ヵ所へご案内しました。
朝鮮王陵のある宣陵公園には、朝鮮王朝時代の第9代王成宗とその第三王妃、そしてドラマ「チャングムの誓い」でも有名な第11代王中宗の王陵があり、公園としてもとてもきれいに整備されています。
ソウル市は東西に流れる漢江(ハンガン)という川で、南北分かれていて、その南側は、副新都心として、日本でも話題の、今勢いのある企業の高層ビルが立ち並びます。そのビルの立ち並ぶ谷間に突然現われる緑の空間が、宣陵公園です。まだ新しい世界遺産と言うこともあるのか、観光客は私たちのグループ以外おらず、とても静かにゆっくりと観光することが出来ました。

韓国の王族の古墳は、ほぼ全てが同じ作りをしています。少し王陵のつくりをご案内しますと、入り口には人間界と霊界を分けると言われる紅箭門(ホンザルムン)、その前に続く参道は左側が一段高くなっています。この高くなっているほうの道は、魂となった王が通る道として、通常人々が歩くことは許されません。それから奥のほうへ進んでいくと丁字閣(チョンジャカク)と呼ばれる神聖な祭事を行う木造の建物があります。その更に奥が陵寝(ヌンチム)と呼ばれる盛り土になっている王様のお墓があります。周囲を虎や羊、馬や文官、武官の像、そして十二支の彫刻が施されている屏風石があり、お墓を守っています。そのどれもが400年以上前に作られたものですが、時間の流れを感じさせないほど綺麗に原型を留めています。

韓国の人々は目上の人や親をとても大切にしていて目上の人は勿論、自分の両親にも敬語を使います。キリスト教徒、仏教徒の人々が暮らす韓国ですが、皆儒教の精神、教えを今も守っています。それは宗教としてではなく、習慣、価値観として生活の全てに根付いています。
現在も毎年、王の命日には祭事が盛大に行われており、先祖や家族を大切にする韓国の人々の心を垣間見ることが出来ます。
宣陵公園は、都会に居ることを忘れ、一瞬、朝鮮時代にタイムスリップしたかのような気持ちになれる都会に突然現れたオアシスとも言える場所です。

Kofunpark

 複雑に絡み合う日本と韓国の歴史文化。ほんの3時間弱で気軽に訪れることの出来るお隣の国・韓国。奥深い歴史、世界遺産はもちろんの事、美に対しての意識も高く、美食同源の考えのあるお料理も魅力の一つです。現在は日本でも定番の韓国料理となっているビビンバや、色鮮やかな小皿がどんどん運ばれてくる宮廷料理、高麗人参を使った参鶏湯など数々の名物料理に心も体もポカポカに。そして悠久の歴史と日本との繋がりを再確認することの出来た7日間となりました。(津波)

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