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2010年5月

2010年5月31日 (月)

変わらない営みの気配~地下都市カイマクル(トルコ)

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先日、「トルコ周遊とカッパドキア」の旅から帰国しました。好天が続き、道沿いや遺跡には野花が咲き乱れていました。
このツアーで連泊をするカッパドキアへと辿り着くと、なんとも不思議な景色が現れます。奇妙なかたちの岩が折り重なっていて、すべて自然にできたものだと聞かされても、疑いたくなるような個性的な岩々。カッパドキアには独特の自然を生かした洞窟住居が今も数多く残っています。迫害を逃れた初期キリスト教徒たちは、柔らかい岩を掘り進めて、洞窟のなかに住居や信仰の拠点を作り、身を潜めたそうです。世界遺産にも登録されたギョレメ国立公園には、当時の岩窟教会が良い状態で残っています。敵の攻撃に絶えず備えながらも信仰の灯を守り抜いたという人々。岩には美しいフレスコ画が残されていて、岩の中でボウッと浮かび上がる姿は神々しくも素朴さがあり、当時の人々の姿が浮かぶようでした。

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2010年5月28日 (金)

黄色の絨毯が広がるハンガリーの春と今も変わらぬ食文化を愉しむ

ハンガリー大周遊のツアーから戻りました。季節の変わり目の5月の天候は、晴れ、曇り、夕立と移り変わりが激しいものでしたが、とてもラッキーなことに、バスから降りていざ観光!という時には、ぴたりと雨がやみ太陽が顔を出してくれました。最終日は、半日雨に見舞われてしまいましたが、全体的にはお天気に恵まれたツアーとなりました。

Fieldflowerblogtemplate

5月はハンガリーもお花の季節!!菜の花が咲き乱れ一面の黄色の絨毯を作っていました。そして、大平原も草木が一番生い茂るので緑が濃くなります。見渡す限り広がる大平原と菜の花畑が作り出す美しい緑と黄色のコントラストは見飽きることがありませんでした。

一方都市の景色はといいますと…都市の代表!ドナウの真珠と称賛される首都ブダペスト。今回は贅沢にもドナウ川沿いのホテルに3連泊のツアー。朝、起きて窓の外を見ると、ドナウ川の対岸にはブダ地区の王宮、くさり橋、マーチャーシュ教会の素敵な景色が広がり、観光から戻り部屋に入ると、ライトアップされた同じ景色だけれども昼と夜では雰囲気が全く異なるブダペストの美しい景色にうっとり。ドナウの真珠にただただ心奪われるばかりでした。

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2010年5月27日 (木)

臨場感溢れる動物たちの世界へ!チョべ国立公園サファリ(ボツワナ)

001 この度、「ビクトリアの滝と喜望峰、南部アフリカ4カ国大周遊 9日間」のツアーより帰国致しました。
 ザンビアとジンバブエにまたがる世界三大瀑布の一つ、ビクトリアの滝から旅はスタートし、世界有数のアフリカ象の棲息地として知られるチョべ国立公園があるボツワナへ。そして旅の最後は、サッカーワールドカップで注目を集めるホットな国、南アフリカ共和国を訪問して参りました。
 本日は、中でも特に印象的だったボツワナ・チョべ国立公園でのサファリについてご紹介いたしましょう。
 チョべ国立公園があるボツワナは、日本ではあまり聞き慣れない国ですが、世界的にはダイアモンド産業でその名を有名にしています。実にGNPの3分の1以上を占め、国の歳入の約半分がダイアモンド産業に依存している国です。他のアフリカ諸国とは異なり、世界最貧国グループから抜け出しており、アフリカでは例外的に、複数政党制に基づく民主主義が機能する情勢的にも安定した国です。

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2010年5月26日 (水)

アフロディテ生誕の地キプロス

Photo

先日、「南北キプロス島を極める 8日間」より帰国致しました。
キプロスはトルコの南にある四国くらいの大きさの小さな島国ですが歴史の皮肉により、今はイスラム教、トルコ系の北とギリシア正教、ギリシア系の南と国家が二つ存在しています。
キプロスには、古代ギリシア・ローマの遺跡も多く残っています。そして中世の十字軍遠征に出ていた英仏の王様が船でエルサレムへ向かう途中で立ち寄ったりすることもありました。さらにはオスマン・トルコの支配の時期もあり、そのときにキリスト教徒とイスラム教が一緒に生活する時代がやってきたのです。その為か、小さい島ですがたくさんの歴史と文化が、ミルフィーユの薄い生地のように重なっています。

ギリシア神話のアフロディテが生まれたといわれる神話や海賊やらオスマン・トルコや十字軍をはじめとして、美しい海を舞台にした逸話は尽きません。

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2010年5月25日 (火)

古えの記憶を語り継ぐ中世の城塞都市に降り立つ

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5月11日発「南西フランス紀行10日間」の添乗より戻りました。今年のフランスは、春の到来が少々遅れていたようで、ひんやりした空気がまだ漂っていました。

今回訪れた南西フランスのミディ・ピレネー地方やラングドック地方。前者は自然豊かで、農業大国フランスというような平野が広がる風景ではなく、フランスでも珍しく小高い丘や緑深い森林地帯が目に飛び込んでくる、フランスでも高い木々からの新緑が眩しく感じられるのは南西地方独特のものだなぁと思わせる風景。後者は、画家ロートレックの故郷アルビ、巡礼路途中の主要な街トゥールーズ、そして中世城塞都市の雰囲気をたっぷり漂わすカルカソンヌなどアルビ派の歴史に関わり深く、中世の建物が残る街々を巡ってきました。

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2010年5月24日 (月)

<どこか親しみ感じる中央アジア>

先日「中央アジア4ヶ国大周遊17日間」より帰国しました。今回はキルギス情勢の関係により急遽出発前に5カ国から4カ国となり、少し残念ではありましたが…皆さま中央アジア17日間を満喫頂けたご様子。

4カ国を旅している中で、印象的だったのは「人」でした。元々はソ連の共和国だったためロシア人も多く住み、街中ではロシア語が飛び交っているので、ロシアに来ているような感覚になることも。そんな歴史的背景も絡み、カザフスタン・ウズベキスタン・トルクメニスタン・タジキスタンの国々を構成する民族は、欧州系・ペルシア系・アジア系と多種多様です。また、アジア系の人は日本人?!なんて思うくらいの人も。特にカザフスタンのカザフ人と日本人は遺伝子的にも似ていると証明されているそうです(ガイド談)。そう言われてみれば…私も、ホッジャ・アフメッド・ヤサウィー廟の観光中にカザフスタン人に間違えられて、地元の人にカザフ語で話しかけられました(笑) ちなみにホッジャ・アフメッド・ヤサウィー廟は世界遺産に登録されており、中央アジアでも最大のドームを持ち、かの皇帝チムールの命により廟の拡大化が図られた霊廟です。

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カザフスタンでの移動中「質問タイム-カザフスタン編-」の時に、「日本や日本の文化について何か知っていることはありますか?」との質問がありました。カザフスタンではTAKESHI KITANO(北野武)とAKIRA KUROSAWA(黒澤明)の映画が人気だそう!特に驚いたのは、生け花に関するテレビ番組があり、女性達の間では人気番組だそうで、見よう見まねで花を生ける人が多いそうです。他にも、数年前に若者の間でちょんまげスタイルが流行していたとか…。

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2010年5月21日 (金)

ユーフラテス川のほとりに立つ ~その先のシリアへ~

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先日「シリア・ヨルダン隊商の道 13日間」の添乗より帰国致しました。
 
シリアといえばパルミラ、ヨルダンといえばペトラが両国の代表的な遺跡であり(これらとイランのペルセポリスとあわせて「中東3P遺跡」と呼ばれています)、もちろんこれらの遺跡に訪れます。さらにこのツアーでは、シリアの北東部に位置するユーフラテス川流域にもご案内致します。

ユーフラテス川と言えば、誰もが中学校の歴史の授業でその名前は聞いたことがあるはずです。そうです。あのメソポタミア文明が栄えた所です。ただ同じ四大文明でも、他の3つは、ナイル川=エジプト、黄河=中国、インダス川=パキスタンとその国がパッと出てきます。しかしながらメソポタミア文明あるいはユーフラテス川って中東というのは何となくわかるが、どこの国なんだろうかと誰もが思ったはずです。

まず、メソポタミアとは「川の間に挟まれた土地」という意味があります。ちなみにその川とはユーフラテス川と、もう一つがご存知だと思いますがチグリス川となります。これらの川に挟まれた地域が「肥沃な三日月地帯」を形成していたので、古くから農業が発達し、それに伴い紀元前3000年頃、都市国家が誕生し、高度な文明が栄えていきました。ではその「肥沃な三日月地帯」は国で言えばどこであるかということになりますが、概ね現在のイラクかシリアということになります。なお、ユーフラテス川はトルコの山地を源流とし、シリア、イラクと流れ、最終的にはペルシア湾に注ぎます(その距離2980km)。

今回はそのメソポタミア文明時代に栄えた王朝の一つマリ王国の遺跡へ訪れました。

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2010年5月20日 (木)

音楽を奏でる中欧の道中!!

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先日、「チェコ・スロヴァキアの美都とハンガリーの大平原 10日間」のツアーより帰国しました。
 今回は、春を迎えるハンガリー~スロヴァキア~チェコの中欧を陸路でバスにて北上して行きます。

 この時期最もお勧めしたいのは、年に一度この時期のみ開催される「プラハの春音楽祭」です。
これは、スメタナの命日の前夜の5月11日に、チェコフィルの創立50周年を記念公演としてドボルザークの交響曲が演奏されて以来、毎年、オープニングにはスメタナの「我が祖国」、フィナーレには、ドボルザークの交響曲が現在も尚、演奏され続けています。
 今回はツアー最終日の夜にドボルザークホールにてオープニングコンサートがあります。演奏はプラハ・フィルハーモニー、指揮者はヤクブ・フルシャです。今回のホールはドラマ「のだめカンタービレ」の第一話冒頭にも登場していますが、モルダウ川沿いのルドルフィヌ内にある、19世紀後半に約10年掛けて建てられ、ネオルネッサンス様式の美しい建物です。そして、今回演奏のプラハ・フィルハーモニーは1994年設立の新しいオーケストラです。指揮者のヤクブ・フルシャは29歳と若いながら、現在このオーケストラの主席指揮者を努める他、マルティヌー管弦楽団の音楽監督も努めています。

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2010年5月19日 (水)

跳べ、シファカ!~マダガスカルの不思議な生き物たち~

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 先日、「マダガスカル・ハイライト 8日間」のツアーより帰国しました。
 アフリカ大陸の南東に位置する、マダガスカル。世界第4位の面積を誇るこの島国は、「第7の大陸」、「島大陸」などと呼ばれることもしばしばありますが、その最大の理由はこの島特有の生物相にあります。その代表格ともいえるのが、「レムール(キツネザル)」たち。マダガスカルにのみ生息する霊長類で、「原猿類」に分類される貴重な動物です。「レムール」なんて言葉を使うと、初めて耳にするような気になりますが、尻尾に黒い輪の模様を持つ「ワオ(輪尾)キツネザル」や、童謡にもなっている「アイアイ」など、意外にわたしたち日本人にも浸透している種類もいます。

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2010年5月18日 (火)

中国(雲南省)とベトナム国境の山岳地帯に住む少数民族たち

先日、「雲南、北部ベトナム少数民族街道 11日間」の旅より戻りました。ちょうど乾季から雨季に移り変わるため、非常に変わりやすい天気になるこの時期ですが、ラッキーなことに雨が降ったのは、早朝出発の日のちょっとの間ただ1度のみ!本当にラッキーでした。Genyoriceterraceblogtemp_8

このツアーでは、旅の始めに今年から来年にかけて世界遺産登録申請を行う予定の元陽の棚田を訪れます。見渡す限り山の斜面には広大な棚田が広がる元陽では、朝日があたる棚田、夕陽があたる棚田、日中の棚田など時間と棚田を見る角度を変え、棚田三昧の2日間を過ごします。干ばつで水の量が少ないと聞いていましたが、全く問題なく、鏡の様に周囲の風景を反射する美しい姿を拝むことが出来ました。

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2010年5月17日 (月)

ラオスのお正月「ピーマイ・ラオ」で新発見!

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先日、「ラオス周遊とラオスのお正月ピーマイ・ラオ 8日間」の添乗より帰国致しました。ラオスは日本の本州とほぼ同じ面積を持ち、その中で約632万人の人々が暮らしている、小さな国です。皆様は、ラオスと言えば何を想像されるでしょうか。メコン川がゆっくりと流れる風景、高床の木造建築に土の道、そして、のんびりと暮らす現地の人々・・・。「のどかで素朴な国」という印象を持たれる方が沢山いらっしゃることと思います。しかし今回のツアーは一味もふた味も違ったラオスを体感することができました。

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2010年5月14日 (金)

祈りの聖地と雄大なアララト山(アルメニア)

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先日、「民族と文明の道、コーカサス三国の旅 9日間」のツアーより帰国いたしました。「コーカサス三国ってどこのこと!?」とお思いの方も多いかもしれません。コーカサス三国とはアゼルバイジャン・グルジア・アルメニアの三ヶ国で、カスピ海と黒海に挟まれた部分に位置します。古くからシルクロードの要衝地として栄えてきた古い歴史を持つ国々です。今回のツアーでの各国の印象を一言で言うと、「アゼルバイジャン=石油と天然ガスの取れる国」、「グルジア=グルジアワインの美味しい国」、「アルメニア=教会とアララト山の国」でした。5月ということで、黄色い野花や赤いポピー、桃やリンゴの花等も各地で咲いており、新緑の美しさと共に印象に残りました。

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2010年5月13日 (木)

砂漠の民ベルべル人のお宅を訪問!(モロッコ)

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先日、「エキゾチック・モロッコ 9日間」の旅より帰国しました。この春からエミレーツ航空は成田に就航し、関東近辺にお住まいの方は1回の乗り継ぎで北アフリカの西端に位置するモロッコ王国へ降り立つことができるようになりました。
この旅ではモロッコの主要な観光はもちろん、フェズの旧市街、カサブランカ、アイトベンハッドゥ、サハラ砂漠の4ヵ所でその土地に暮らす民家を訪ね、人々がどのような生活をしているのかを覗かせてもらいます。今回はサハラ砂漠に暮らすベルベル人のお宅にお邪魔したときの様子をご紹介します。

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2010年5月12日 (水)

ワイン発祥の地グルジアでワイナリーと民家訪問

先日、コーカサス三国より帰国しました。例年4月頃より観光シーズンに入り穏やかな

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気候なのですが、今年は少し様子が違い肌寒い日々が旅行中続きました。そんな中、心身共に温まる体験をしましたのでご紹介します。
イスラム教の国アゼルバイジャンに続いて訪れた2つ目の国グルジア。この国はワイン発祥の地として知られていますが、中でも、カヘチ地方はワイン作りに欠かせない良質のぶどうの産地として有名です。今回の旅行では、グルジャーニという小さな町のギウさん一家が営むワイナリー兼民宿を訪問しました。
まずは、首都トビリシの町から2時間ほどバスで走ったためトイレ休憩。その間、少し離れたところにあるワイン貯蔵樽を再利用した窯に火が入っていたので、火を囲んで温まっていました。家の中よりギウさんの奥さんが、パンの生地をいっぱいにした大きなボールを持ってきて近くの作業台で生地をパンの大きさに小さくまとめている様子を、私たちはしばらくほのぼのと見学していました。皆の準備ができたので、ワイナリー見学へ。ここでは、グルジアワインの作り方のレクチャーを受け、赤と白ワインのテイスティングを楽しみました。

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2010年5月11日 (火)

私には夢がある。(アメリカ東部・南部)

 「アメリカ東部・南部大縦断物語 16日間」のツアーから帰国致しました。この時期、東部は色鮮やかな花々で彩られ、近代的な高層ビルと見事な調和を見せる木蓮や桜の花は、春の訪れを感じさせてくれました。
005_2  アメリカと言えば、今では数多くの人種が入り混じっている「人種のるつぼ」。ニューヨーク・マンハッタンを歩けば、本当に多くの言葉を耳にします。今では人種の多様さがアメリカの魅力のひとつになっていますが、僅か数十年前までは多くの人種分離が行われていたことを忘れてはなりません。今回ご紹介させて頂くのは、そんな人種分離に立ち向かったキング牧師。今では英語の教科書にも登場する、かの有名な演説「I Have A Dream」。全文は分からずとも、このフレーズは必ず耳にしたことがあることでしょう。ワシントン・リンカーン記念堂は、奴隷解放で知られるリンカーン大統領を記念して建てられ、今では多くの観光客が訪れますが、それでも一面が観光客で埋め尽くされることはありません。しかし、この記念堂周辺が人々で埋め尽くされた出来事が1963年のワシントン大行進です。ワシントン大行進の目的は、当時アメリカ国内で日常的に行われていた人種分離に対する抗Photo1_3 議活動でした。町を歩けば白人専用の水飲み場があり、バスに乗れば白人が優先的に座席に座ることができ、黒人がレストランで食事することすらできない、と不当で劣悪な環境が現実にありました。リンカーンが奴隷解放を宣言したのが1862年。

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2010年5月10日 (月)

観光地とはほど遠い?フェルガナ盆地の魅力

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ウズベキスタンより帰国致しました。寒い冬も終わり、春の暖かな陽射しに恵まれた8日間で、ウズベキスタンの別の顔に出会ってきました。一般的にウズベキスタンと聞くと、青のタイルが美しいサマルカンドやヒヴァ等、観光地をイメージする方も多いかと思います。今回訪れたのはウズベキスタンの東側に位置するフェルガナ地方です。

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2010年5月 7日 (金)

ゴンドラで森林を空中散歩、コスタリカ

「悠々コスタリカ大周遊 12日間」より帰国しました。
コスタリカは日本の四国と九州を合わせたほどの大きさの国ですが、多様な自然が凝縮されています。ジャングルの広がる熱帯雨林、高地にあるいつも霧に覆われている熱帯Aerialtram1雲霧林、火山、そしてカリブ海と太平洋。
そんな変化に富んだ自然環境にふさわしく、様々な自然の楽しみ方があります。モンテベルデ自然保護区では鳥や植物を観察しながら熱帯雲霧林を散策し、スカイウォークという吊り橋を渡りながら樹上観察もできます。また、アレナル火山から流れ出る川を利用した温泉リゾートでくつろいだり、熱帯雲霧林が広がるセロ・デラ・ムエルテでは幻の鳥ケツァルを探したり、熱帯雨林が広がるカーニョ・ネグロ野生保護区Aerialtram2_2やトルトゥゲーロ国立公園ではボートクルーズを楽しんだりできるのです。
自然観察の方法も色々ありますが、エコツーリズムの先進国コスタリカらしいのが、アエリアルトラム(空中ゴンドラ)に乗っての観察です。ブラウリオ・カリージョ国立公園周辺ではこのアエリアルトラムに乗って、熱帯雲霧林を歩かずに目線の高さを変えて観察することができます。

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2010年5月 6日 (木)

北アフリカでローマ人の繁栄を辿る旅 ~アルジェリア、チュニジア、リビア周遊~

Jemira

地中海世界は古代より多くの勢力が栄枯盛衰を繰り返した。
人や物が往来したから、その土地土地には幾重もの文化が重なる。

陽光が煌き、遥か古代より人々を惹きつけて止まない地中海世界で、
今回は「パックスロマーナ(ローマ人の繁栄)」をテーマに、
アルジェア、チュニジア、リビアの北アフリカ3カ国を周遊した。

ローマ人の繁栄なら、本家のイタリアのローマにあるフォロロマーノやコロッセウム、
パンテオンなどを巡るものではないかとお思いの方が多くいらっしゃると思う。
確かにそうだ。やはり、ローマ人の繁栄を巡るには、まずはローマだろう。
しかし、歴史を紐解くと、古代ローマ帝国がヨーロッパ世界はもちろんのこと、
現在のトルコなどの西アジアや中近東から北アフリカ諸国にかけてもその勢力を広げたことが判る。

旅はまずアルジェリアから始まった。
アルジェリアというと、まだまだ観光業が発展途上中で、
日本人がそんなには渡航をしていない国のひとつではないかと思う。
しかし、首都のアルジェは港湾都市として発展しており、
思ってた以上に近代的だった。
この国で取上げたいローマ遺跡は「ジェミラ遺跡」だ。
アルジェリアの北東の山間部に位置しているこの遺跡は、
元々は紀元後1世紀にクイクルムという名前で町が造られた。
その後、東ローマ帝国の支配を受けたのち、アラブ人が侵入してきた際に、
アラブ語で美しいという意味のジェミラという名前が付けられた。
山間部に町が造られた為、遺跡観光は斜面を下って、そして、また上るという順序だ。
ジェミラ遺跡の町の始まりは斜面の一番下の部分で、
町が拡張される毎に上方の部分に広がっていった。
リビアのレプティスマグナ出身のローマ皇帝セプティミウスセウェルス帝の時代に大幅に町はその恩恵を受け、彼を祀る大神殿も建てられた。
遺跡の保存状態が良いのはもちろんのことだが、
この時期に観光をすると野花が咲いていて、
文字通り花を添えてくれるので得した気分になる。
また、併設のモザイク博物館も必見だ。
館内は決して広くはないのだが、壁一面にモザイクが展示されていて、
さながらモザイクの洪水のようでもある。
一つ一つのクオリティが高いので、観察するようにじっと見たい。
当時の生活の様子や狩猟の様子がモチーフになっているものが多い。

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