中国(雲南省)とベトナム国境の山岳地帯に住む少数民族たち
先日、「雲南、北部ベトナム少数民族街道 11日間」の旅より戻りました。ちょうど乾季から雨季に移り変わるため、非常に変わりやすい天気になるこの時期ですが、ラッキーなことに雨が降ったのは、早朝出発の日のちょっとの間ただ1度のみ!本当にラッキーでした。
このツアーでは、旅の始めに今年から来年にかけて世界遺産登録申請を行う予定の元陽の棚田を訪れます。見渡す限り山の斜面には広大な棚田が広がる元陽では、朝日があたる棚田、夕陽があたる棚田、日中の棚田など時間と棚田を見る角度を変え、棚田三昧の2日間を過ごします。干ばつで水の量が少ないと聞いていましたが、全く問題なく、鏡の様に周囲の風景を反射する美しい姿を拝むことが出来ました。
ベトナムとの国境付近に住む少数民族はイ族、ミャオ族、ハニ族、ヤオ族、ラフ族などです。国境は彼らが住み始めたときには無かったので、雲南省の国境付近に住む少数民族とベトナムの国境付近に住む少数民族は非常に似通った点をもっていることが訪れたら一目瞭然! それは衣装です!
雲南省の紅頭ヤオ族とベトナム・サパ周辺に住む赤ザオ族は、結婚すると眉、髪を剃り、赤い頭巾をかぶります。雲南省のミャオ族とベトナムのモン族は、プリーツスカート着用が同じです。長い時を経て、施す刺繍のモチーフ、使用する布の色などが変わり様々な特徴を持ちますが、上記の様な土台となる点は似通っているのが面白い点です。
少数民族のライフスタイルは、日本とは異なります。まず男性ですが、マイホームの建設、道路工事など力仕事を担当します。そして、男性は民族衣装を身に纏いません。男性は、力仕事をするための英気を養うためか?仕事がない時は、ゆっくり過ごします。朝からお酒を飲み、水タバコを楽しみ、のんびりご近所さんと談笑している姿を見かけます。日本と同様で、時たま飲みすぎて、千鳥足の方も・・・。毎日サービス残業などで苦しむ現代サラリーマンには羨ましい話かも?
そして女性の担当は、日々の仕事です。日々の仕事とは農作業、家事、市場にて売買などです。民族衣装を纏った女性は、日が上ってから、落ちるまで農作業。市場開催日には、作った農作物を背中に担いで、時には片道約10km歩くとか。女性も働きものですが、恐らく一番の働き者は水牛でしょう。 あの広大な棚田を耕すのですから。
サパにて面白い話を聞きました。黒モン族や赤ザオ族の未婚の女性に子供が出来ました。子供の父親はいません。でも!鶏1羽をその女性にプレゼントすると、子供の父親に誰でもなれる!という話です・・・嘘か本当かは不明ですが興味深い話です。
少数民族に会いに行くツアーの醍醐味は!!やっぱり彼女達の色鮮やかなハンドメイドの刺繍の衣装を見ることでしょう。この辺りの国境付近の町の市場を歩けば、棒ではなく少数民族に当ること間違いなし!様々な衣装を着た人々に出会えることでしょう。また少数民族以外に市場歩きも面白いです!お肉コーナーでは、豚の大きな頭に包丁を叩きつけ解体に奮闘している姿や、鶏、アヒル、犬などがそのまま籠に入って売られている姿などを見ることが出来ます。
ベトナム側にて観光に訪れる場所は、高原都市サパです。標高1500mくらいの山間の町で、高原避暑地としてヨーロッパ人やハノイの人に人気のエリアです。町自体は非常に小さく動きやすいので、空き時間に町散策を楽しめます。勿論街中に黒モン族、赤ザオ族など少数民族がいます。広場で毎日お土産屋さんを開催していますから、掘り出し物があるかも?
少数民族が作るハンドメイドの刺繍製品は本当に素敵です。どれをとっても同じような製品はあっても同じものはありません!その細かい刺繍は圧巻!間違いないでしょう。 (深澤)
2010年11月~2011年4月のツアーは2010年9月頃発表予定です。
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コメント
深澤さん お久しぶりです。
貴州省のツアーで、お世話になりました。
私も、昨年10月に他社ですが北ベトナム
に行きました。
シンホーの日曜市、ランファンの水曜市、
ドンバンの日曜市や各村々を周りました。
自分では、花モン族、ランテン・ザオ族、花ロロ族、パテン族、赤モン族が印象に
残りました。
元陽の棚田は、未だ見ていませんので
今度見て見たいですね。
投稿: 角田 | 2010年5月18日 (火) 14時48分
角田様
ご無沙汰しております。
貴州省では、真冬の寒い中、頑張って少数民族を待ちましたね。懐かしいです。
北部ベトナムには行かれたのですね。
彼の地は、貴州賞とは異なる魅力がありますよね。
元陽の棚田は来年辺り世界遺産申請するようです。
広大な台地に見渡す限りの棚田の景色は、本当に素晴らしいですよ。
投稿: 深澤 亜紀 | 2010年5月19日 (水) 16時02分