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2010年6月

2010年6月30日 (水)

ゴッホの足跡を辿って(フランス・アルル)

Photo 先日、新緑美しいフランス15日間のツアーより帰国いたしました。初夏の日差しがまぶしい南仏の高級リゾート地コート・ダ・ジュールから始まり、ゴッホやモネ、セザンヌなど印象派の画家たちが好んで滞在したプロヴァンス、貴族文化の煌めきを語るロワール川流域の古城群、フランスの代名詞とも言えるモン・サン・ミシェルが堂々とそびえるノルマンディー地方、そして芸術の都パリと、万華鏡のように変化するフランスを訪れて参りました。
 本日は、多くの印象派の画家たちが好んで滞在し、今も多くの観光客を魅了してやまないプロヴァンス地方の陽気な町アルルをご案内致します。
 フィンセント・ファン・ゴッホもまた、この地を求めてはるばるオランダからやって来たひとりです。あこがれ続けた日本の風景を南仏プロヴァンスの明るい陽光と重ね、中世の佇まいが残るアルルを選びました。陽光輝くアルルを見た瞬間、その美しさに魅了されたゴッホは、約15ヶ月の滞在中に300点もの油絵を残しています。
 実際にアルルを訪れると、たしかに降り注ぐ光が眩しく、光の強さに驚かされます。旧市街の中心には、中世の美しい街並みの中に見事に調和した二千年も前の古代ローマ遺跡。古代円形闘技場は、かつての栄華を物語るかのように、当時の姿のまま凛とした姿で残っています。後世に、闘技場が城壁として利用され、その中に町が形成されていたために、破壊されることなくほぼ完全な姿で残ったとされています。眩しいほどの陽光、雲ひとつない青空、オレンジ色の瓦屋根、壮大な古代ローマ遺跡と美しい中世の街並み…太陽の光に満ちたアルルの町を散策すれば、なるほどゴッホが惹かれたのも納得です。

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2010年6月29日 (火)

サンティアゴ巡礼路は世界に通ず(スペイン)

ブレア近郊で

先日、「聖地サンティアゴへのラスト100㎞を歩く 14日間」のツアーより帰国しました。
ツアーの中で‘100㎞を歩く’と言うと、何だか大変そうなイメージですが、実際に参加して歩いてみると、思ったほどの大変さは無く、景色を楽しみながら歩くことができました。

今回の旅では、巡礼証明書を手にするのも大事な目的のひとつ。
サンティアゴまで徒歩または馬で最低100㎞以上、自転車ならば200㎞以上の巡礼を行ってはじめて、証明書は発行されることになっています。
そこでこのツアーでは最低条件の100㎞を歩いて証明書をもらおう、ということなのです。
その100㎞という距離は通常大きなバックパックを背負った巡礼者達が4日間でこなす行程ですが、我々はゆっくりと景色も楽しみながら8日間かけて歩きます。しかも大きな荷物はバスで運びますので、一日ごとの区間は気分的にもゆとりを持って歩くことのできる、ちょうど良い距離でした。

巡礼路歩きはブレアという小さな村からスタートしました。我々以外にも最短距離の100㎞ポイントから歩こうという人達が多く、スペイン人らしき学生たちと一緒に賑やかな出発となりました。
朝のひんやりした空気を胸一杯吸い込んで最初の一歩を踏み出します。
周辺を見渡すと起伏に富んだ丘陵地帯には緑鮮やかな牧草地が広がり、のんびりと牛が草を食んでいます。遥か遠くの丘上には風力発電の風車が軽快に回っています。のどかな農道、ほのかな草の香りの漂う土道を歩いて、時には小川や水溜りを飛び越え、苔むした樫の森の中を抜けてゆきます。森の中の土道は適度な弾力があり、気づかぬうちに足取りも軽くなってゆきます。
森を抜けると、ちょうど膝の辺りまで生長した特産のとうもろこしやじゃがいも畑が見えてきました。風にたなびく小麦は稲穂もだいぶ大きくなって、後は夏の収穫の季節を待つばかり。
ペドロウソ近郊で 農家が僅か3軒ほどの小さな集落が多く点在する、北スペイン・ガリシア地方。農家はいずれもふぞろいの石を積み上げて造った手作り感溢れる家屋、納屋が殆どです。恐らく何十年、何百年も経ったであろう、長い年月を感じさせる鄙びた家屋に今でも人が住み続け、大切に受け継がれて使われていることには、いたく感心しました。

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2010年6月28日 (月)

人が、月日が、ユーフラテス川が流れる(シリア・ヨルダン)

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先日、「シリア・ヨルダン隊商の道 13日間」の添乗より、帰国しました。
「隊商の道」の名の通り、数千年に渡る地中海・オリエント世界の交易路を辿る味わい深い旅でした。

ヒジャーズ鉄道。それは争いと祈りの道。
20世紀初頭、オスマン帝国下のダマスカスを出発点とするこの鉄道は、あの有名なアラビアのロレンス率いるアラブ開放運動軍が妨害活動を行ったことでも良く知られています。シリア・ヨルダンをバスで走れば、今でもしばしば道路と並行して走る線路や駅舎跡を目にすることができます。

アレッポのスーク(市場)はアラビアンナイトの世界。
今も残るキャラバンサライには、ラクダの背に揺られてはるばる運ばれてきた東西の品々がうず高く積まれていたことでしょう。

ジェラシュ・パルミラはパックス・ロマーナの夢の跡。
ローマ、ペルシャ、そしてさらに東方の富と富とが結びつきが生み出した壮大な建築群。

古代ローマとシリア地方の覇を競ったペトラ。
今も残るその華麗な遺跡群は、乾き切った砂漠に咲く薔薇のよう。

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2010年6月25日 (金)

初夏に訪れるプリトヴィッツェ国立公園の魅力(クロアチア)

先日春麗かな「アドリア海の至宝クロアチアとスロベニア、モスタル11日間」のツアーより帰国致しました。イタリアのトリエステから陸路で出発し、バルカンのスイスと呼ばれるスロベニアとクロアチアのアドリア海の美しき海岸線を、かの有名なドブロブニクまで走り切るコースです。Pritvice01
毎日、透き通るような海、緑豊かな山々、自然が作り出した滝や川などに囲まれた飽きることのない11日間で、ハイライトが続くツアーですが、そんな中でも、特に期待度の高い観光地が「プリトヴィッツェ国立公園」です。
「エメラルドグリーンにキラキラと輝く湖、美しすぎて吸い込まれそう」
一人のお客様が溜め息混じりに呟きました。
ここプリトヴィッツエェ国立公園はクロアチアの首都ザグレブから約2時間の内陸に位置していて、モミやブナの森に囲ま

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れた渓谷に大小16の湖と92の滝が点在する世界遺産です。湖の底には石灰華と呼ばれる、石灰岩質を流れると炭酸カルシウムが固まってできる白い塊が木々にくっついている不思議な場所で、クロアチア独特のカルスト地形が作り上げた奇跡の自然です。
私たちは国立公園にあるホテルに2連泊し、朝一番で観光に出発しました。
この時期5月6月の見所は何と行っても、美しい花々です。プリトヴィッツェには約1146種類の植物が発見されているそうで、エメラルドグリーンの湖や滝を眺めながら、そこに色を添えてくれる愛らしき野花が見所です。

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2010年6月24日 (木)

W杯開幕直前の南アフリカのケープ半島で動物たちに出会った!

005  先日「ビクトリアの滝とナミブ砂漠、南部アフリカ5カ国周遊」の旅から帰国しました。11日間の旅で訪れた国は5カ国。ナミビアでは幻想的な砂漠。ザンビアとジンバブエでは大迫力のビクトリアの滝、ザンビアでは象やライオンを探してサファリ。そして5カ国目は今、サッカーのワールドカップに沸いている南アフリカでした。
 今回訪問したのは南アフリカのケープタウン。ワールドカップ開幕を直前に控えた南アフリカでは、空港やホテルのスタッフも南アフリカのサッカーチームのユニフォーム、イエロージャージを着ており、盛り上がっている様子。町のあちこちでサッカーグッズのお土産物を見かけました。

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2010年6月23日 (水)

360度でお楽しみ下さい!大パノラマ広がる仙境(中国)

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先日、「仙境物語~張家界・黄山・武夷山~14日間」より帰国致しました。私は去年も同じコースに行ったのですが、(添乗レポートはこちら)2回目でも尚、雄大でスケールの大きい自然景観に「おお…!」と感動の声を漏らしてしまいました。それほど、このコースで見る山々は世界に誇る名山に匹敵するスケールを持ち合わせています。

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2010年6月22日 (火)

美しい景色と音楽を心ゆくまで楽しむ(オーストリア)

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先日、「オーストリア、世界遺産巡りと湖水地方の旅13日間」より帰国しました。オーストリアをぐるっと一周しながら美しい景色と音楽が生まれた場所を訪ねてきました。

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2010年6月21日 (月)

南チロルで軽やかにブランコ(イタリア)

チロル城

突然ですが、チロルといって思い浮かぶものといえば何でしょう??

10円のチョコレートや千鳥屋のチロリアン、山高帽やカラフルな刺繍用のテープでしょうか?
それとも、オーストリア・アルプスの可愛らしい村々が思い浮かびますか?
しかし、今回ご紹介しますのはイタリア北部にある「南チロル」と呼ばれる地域です。

先日アルプス・ロマネスクのツアーで、イタリア北部とスイスの一部を旅してきました。
イタリアのロンバルディア州、ピエモンテ州などの湖水地方を巡り、ダヴォス会議で有名なスイスのダヴォスを経て、再びイタリアのトレンティーノ・アルト・アディジェ州へ。
このアルト・アディジェは別名南チロルと呼ばれています。
そう、このアルト・アディジェ地方にあるティロル城が、知る人ぞ知る、「チロル」という地名・地域の発祥の地なのです。

世界大戦の後引かれた国境線の関係で、現在、チロルの北と東はオーストリアに、残りはイタリアに属しています。
日本で目にする「チロル」のほとんどがオーストリアのそれなのでしょうけれど
イタリアの片田舎に残るチロル城(今も丘の上に堂々と立っています!)や周辺の素朴な村々にもまた、かわいらしく優しいチロルの風土が息づいています。

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2010年6月18日 (金)

マロニエの赤い花 (ドイツ)

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5月、ドイツの首都ベルリンとドレスデンにたっぷりと滞在する「ドレスデンとベルリンの休日8日間」の添乗に出かけてきました。私の個人的な意見ですが、ドイツは1年のうちで一番良い季節は5月なのではないかと思います。食べることが大好きな私としては白アスパラ、シュパゲールの季節だから!と言いたいところですが、もっと別な理由があります。
それは5月特有の陽光と緑に輝く車窓からの光景が例えようもなく美しく、ため息が出るほどロマンチックだからです。

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2010年6月17日 (木)

プライベート・バラ祭りでブルガリア人の文化を感じる

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先日、プライベート・バラ祭りとブルガリア周遊10日間より帰国しました。出発前は連日雨の天気予報でしたが、現地に到着してみると連日晴天に恵まれ、気温も30℃にまでなりました。
ところが、6日目に「バラの谷」の中心地カザンラクの町に到着すると今までの晴天が一転、暗い雲が現れ、夕方には大粒の雨が降り出しました。しかし、この雨はバラへの恵みの雨。バラ栽培に適する条件は「5月から6月にかけて雨が降ること・穏やかな気候・水はけの良い土壌」であること。その条件にぴったりのここはまさに「バラの谷」です。恵みの雨の翌日は、すがすがしい青空が広がりました!

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2010年6月16日 (水)

アメリカ三都市街歩き

 さて、本日も昨日に引き続き「アメリカ大陸横断鉄道の旅 10日間」についてです。昨日のブログでは、主に鉄道に関して書きましたが、本日はツアーの日程に関して書こうかと思います。
 今回はあくまで鉄道で横断するのがツアーのメインでしたが、その他の観光に関しても、なるべく多くのお客様にお楽しみ頂けるよう半日の市内観光に加えて自由時間も各都市で設けました。ニューヨークやサンフランシスコは既に行かれている方も多い為ですが、やはりアメリカなので各都市歩きやすいのと、初めての方でも添乗員がご案内しますのでご心配は全く不要です。
 実際、今回の旅では半分の方がご自由に街を散策されて、半分の方が添乗員と一緒に自由時間を過ごしたという感じです。

 旅の最初はニューヨーク。さすがニューヨークは何でも揃う街。ショッピング・グルメ・音楽・演劇・オペラ・クラシック・美術館巡りなど滞在する人の全ての望みに応えてくれる街で001 しょう。自由時間がある日はもう既に半日観光で北のハーレムから南のバッテリーパークまでマンハッタンを一通りバスで走っています。しかも通りの番号が振ってあるので非常にわかりやすいのがニューヨークの町歩きです。今回泊まったホリディイン・ミッドタウンは9番街と57丁目の交差点付近なので5番街まで歩いて10分程という場所。今回は鉄道の旅ということもあり、地下鉄を3回ほど乗り換え、エンパイアステイトビルまで行き摩天楼の姿を眺めた後は、タイムズスクエア周辺を散策し、ジャズを聴きながら食事を楽しめるお店へ。ニューヨークには、東京にもあるブルーノートも本拠地を構え、至るところのいい音楽が気軽に楽しめるお店が沢山あります。東京のブルーノートで見たらチャージ¥13,000+食事代の所がニュ-ヨークで見たら、チャージは40ドルと半額以下で見ることができるのです。

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2010年6月15日 (火)

列車に乗ってどこまでも(アメリカ大陸横断鉄道)

006  先日、「アメリカ大陸横断鉄道の旅 10日間」より帰国しました。今回は、広大なアメリカ大陸を2つの列車を利用して約5,500kmを横断する旅となりました。しかも観光もニューヨーク、サンフランシスコに加え、あまりパッケージツアーで訪れる機会の少ないシカゴも半日観光とフリータイムというおまけ付きです。

 今や航空網が至る所に発達しているアメリカ。単純に移動をするならまず航空機での移動を選択するのが通常でしょう。しかしどこか鉄道の旅には、移動だけではない旅本来の醍醐味を楽しむ事ができるように思えます。現地の人達も当然それを期待していて、皆思い思いに移り変わる車窓に感動し、隣あった人達とおしゃべりを楽しみ、何よりその旅自体を各々が上手に楽しんでいるように見えました。

 今回のアムトラックはニューヨークからシカゴを「レイクショアリミテッド号」、シカゴからサ002 ンフランシスコ(エミリビル)までは「カリフォルニアゼファー号」を利用したのですが、まず驚かされるのは、その大きさ。全線架線のない区間をディーセル機関車が重連で引っ張っていきますが、カリフォルニアゼファー号は2階建てのスーパーライナーという編成。寝台車利用客が使うことのできるシカゴ・ユニオン駅のラウンジから降りてホームに行くと、ドーンとその存在感をアピールして待っていてくれました。一車両の長さが約26m、高さが約5mと圧倒的な大きさ。新幹線MAXよりも大きい。寝台車の他にも、食堂車や展望車、座席車も連結しています。そういえばシカゴのユニオン駅自体、映画「アンタッチャブル」のシーンでも有名な階段があり、かつての鉄道王国の中心駅を思い起こさせる荘厳な建て物なのです。

 007 ふと乗り場を案内するモニターをみていると、この時間帯は丁度全米各地へ長距離列車が発車する時間帯で、隣のホームには、ロサンゼルス行きの「サウスウエストチーフ号」やシアトル行きの「エンパイアビルダー号」の姿も見えます。まるで九州へのブルトレが出発する東京駅を思い起こさせます。

 そうこうしているうちに、約40分ほど遅れ、我がカリフォルニアゼファー号は、シカゴをゆっくりと約3900kmの旅に向かい出発致しました。各車両には一人車掌がのっていてベッドメイキングなどを担当してくれます。列車の中はコーヒーやソフトドリンクが飲み放題で窓が大きい展望車にも行くことができ、車両ごとには各一つシャワーがついています。

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2010年6月14日 (月)

グルジア 軍用道路をゆく

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先日「コーカサス三国への旅」より帰国しました。今春はコーカサスも少し異常気象だったようで、出発前までは例年よりも寒かったと言われており、長袖メインで出かけたのでしたが、出発するや否や突如気温が急上昇し、例年通りの温暖な5月の気候の下、旅をすることができました。3国とも野花が沢山咲いていて、移動中も黄や赤、紫などの色彩を楽しめました。
 

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2010年6月11日 (金)

イベリア半島~イスラム教の華・キリスト教の花

スペイン・ポルトガル大周遊20日間より帰国しました。今回の旅は毎日が見所満載!!首都マドリッドから始まり、銀の道や巡礼の道を通って向かう先は聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラ。今年は2010年「ヤコブの年」ということで、特別な訪問になったのではないでしょうか。そこから南へ下り、ポルトガルの旅。ポルトやコインブラ、リスボンとハイライト凝縮の3日間。そして、ユーラシア大陸最西端のロカ岬へ。またまたスペインに戻り、白壁美しいアンダルシア地方と、ドン・キホーテの世界カスティーリャ・ラ・マンチャ地方。東のバレンシアへと向かい、沿岸線をバルセロナへと列車の旅。最後はキリスト教のお祭り、聖体祭(シッチェスの花絨毯)で締めくくります!というように、毎日世界遺産に触れ、イスラムとキリスト教文化の美しさを両方見ることが出来た旅でした。

Sampo

イベリア半島の旅にはローマ属州時代とレコンキスタ(国土回復運動)の話は必須。…レコンキスタとは何なのか。はるか昔、イベリア半島はローマ帝国や西ゴート族の支配下でした。そこにイスラム勢力が押し寄せ、イスラム文化が花開いていくため、キリスト教徒たちは北へ北へと追いやられていきます。じわじわとイスラム化が進む中、キリスト教徒たちは国土回復の誓いをたて、半世紀以上に渡ってイスラム教徒と戦いを続けました。ついに!1492年にはカトリック両王(アラゴン国王フェルナンドとセビーリャ国王イサベル)によってグラナダが陥落され、約800年以上に及ぶイスラム王朝に終止符が打たれます。ここにレコンキスタが完了し、スペイン黄金時代の幕開けです。

ローマ時代の遺跡(水道橋や城壁)や数々のイスラム建築の残る中、イスラム教編で最も感動したのは「メスキータ」でした。

Meskitaイスラム教とキリスト教の歴史を知るにはココが一番目に見えて分かるのではないでしょうか。世界遺産に登録されている「メスキータ(スペイン語で“モスク”)」ですが、ここの正式名称は「聖マリア大聖堂」と言います。歴代のイスラム王が拡張工事を行い、レコンキスタ後、モスク中央部にゴシック様式とルネサンス様式の折衷の教会堂が建設され、唯一無二の不思議な建築物が完成するのです。中に入っていくと赤と白の縞模様の二重アーチが無数に並んでいます。柱をよく見ると、高さはまちまちで、柱は別の建物のものを再利用しているのだということがわかります。さらに中に進むと、ミフラブ(メッカの方向を示す礼拝堂内部正面の壁)がありますが、これを見るとイスラム教のモスクとして使われていたことがハッキリとわかる…のですが、中央部に足を進めると、立派な祭壇があり、パイプオルガンや司祭の席、キリスト教徒の礼拝席があります。今までのイスラムの雰囲気とはガラッと変わり、ここはもうキリスト教の世界。とても不思議な感じです。きっとみんながそう感じているに違いないでしょう。この礼拝堂を建てるのを許可したのはスペイン王カルロス1世。でも彼は、この場所がどんな所か知らずに許可を出し、完成後にここを訪れた後「こんな素晴らしいところだと知っていれば、あんなことはさせなかった。どこにでも建てられる建物の為に、美しい建物を失ってしまった」と嘆いたそう。

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2010年6月10日 (木)

日露戦争の地 旅順と、中国東北部(旧満州国)を辿る鉄道の旅(中国)

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 東北地方、と言っても中国の、日本とも関わりの深い中国東北部(旧満州国)の旅から帰国致しました。中国東北部は金朝や清朝を建てた満州民族の地であり、日露戦争の激戦地、ラストエンペラー溥儀の満州国、そして第二次大戦の戦場ともなった激動の近現代史の舞台。お客様の中にはご自身の体験と重なる方々もおいでになり、とても貴重なお話を伺うことができた旅でもありました。
 さて、遼東半島の先っぽにある「旅順」。日露戦争の激戦区となった203高地や水師営で有名ですが、軍港でもあるため、長らく外国人には制限されていた地区でしたが、昨年からより多くの貴重な史跡が外国人にも開放され、ユーラシアの旅でも今年から、満を持して新たな見所にご案内させて頂くことになりました。

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2010年6月 9日 (水)

カラヴァッジョの生涯を追う!

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「カラヴァッジョの道」ツアーより帰国致しました。ツアータイトルの通り、カラヴァッジョの生涯をほぼ追うようにツアーは進んでいきました。

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2010年6月 8日 (火)

王様もうっとり?サルディーニャのネプチューン洞窟(イタリア)

サルディーニャ島、アルゲーロ

少し報告が遅くなりましたが、4月にサルディーニャとコルシカの添乗に行ってまいりました。

サルディーニャとコルシカは地中海に「!」をさかさまにしたように並んでいる二つの島ですが、いずれも本土とは一味違った風土や歴史、人々と…独特の魅力にあふれる島々でした。

どこをとっても思い出深い内容なのですが、特に印象に残ったのがアルゲーロと近くにあるネプチューンの洞窟です。

いまだ歴史に謎が多いサルディーニャですが、比較的近年は近隣のジェノヴァやピサ、そして現在のスペインと関わりが大きく、海を挟んで西隣のカタルーニャ・アラゴン(現在のバルセロナ近郊)の支配を受けたアルゲーロは、今でもカタルーニャ語が話され、島の中でもスペイン風の空気が流れています。

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2010年6月 7日 (月)

カラヴァッジョとローマ探訪(イタリア)

カラヴァッジョ特別展とローマ探訪 8日間』より帰国しました。今回のツアーはなんとローマに6連泊!周遊ツアーでは長くても3日程度の滞在になるローマを思い切り堪能する、大変充実した毎日でした。

ツアー前半は「古代のローマ」にテーマを絞ってローマにある古代の史跡を巡りました。その中でも特に印象的だったのが『旧アッピア街道』のウォーキングです。

Via_appia_antica

ローマ街道の女王と賞されるアッピア街道。通常日本のガイドブックに記されているのは、ローマ南のセバスティアーノ門から出発してチェチーリア・メテッラの墓までのルートですが、今回はこの墓から先のルートを歩いてみました。実はここから先こそが、古代の石畳が多く残る、まさに『これぞローマ街道』を味わえる場所なのです。車通りも少なく(大型車は通行禁止)安心してウォーキングを楽しめるのも魅力です。細かい石が敷き詰められた部分は近年に舗装された部分ですが、時折現れる大きな石畳、これこそが2300年もの歳月を超えて今に残る『アッピアの石畳』なのです。ハンニバル、スキピオ、カエサル・・・古代ローマを生きた多くの英雄達が歩いた、その同じ石畳の上を歩く。歴史好きには堪らない、浪漫溢れるウォーキングでした。街道沿いは春の花が風に揺れ、古代の貴族や解放奴隷の墓が半分崩れて、物によってはかなり立派な形を保って立ち並びます。悪名高い皇帝ネロの家庭教師だったセネカの墓もあります。

今回の旅の最大のテーマは、今年没後400年を記念してローマで開催されるカラヴァッジョ特別展を、多摩美術大学教授の松浦弘明先生と共に巡ることでした。クィリナーレ宮美術館で行われた特別展にはイタリアだけではなく、海外に点在する作品も集められており、初期から晩年に至るまでのカラヴァッジョを一度に堪能できるという夢のような機会でした。特別展以外にも「サンタ・マリア・デル・ポポロ教会」「サンルイジ・ディ・フランチェージ聖堂」「ボルゲーゼ美術館」等、カラヴァッジョの作品を所蔵する教会や美術館を先生と一緒に巡り、カラヴァッジョ三昧な2日間。バロック黎明期のイタリアで短くも壮絶な人生を駆け抜けたカラヴァッジョの魂に触れるような濃密な時間でした。
作品鑑賞はどれも印象的で甲乙付けられませんが、全てを語ると話が尽きなくなってしまうので、ここでは一つサンタゴスティーノ教会での鑑賞について書きたいと思います。

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2010年6月 4日 (金)

いざ行かん、エンジェルフォールへ (ベネズエラ)

P3  先日、『緑の魔境ギアナ高地とテプイの懐深く 9日間』より帰国しました。

 いつ何時行ってもハラハラ、ドキドキの毎日のこのツアー。なぜならば何かと天気に左右されがちな自然ならではの旅行で、その第一の目的は世界一の落差を誇るエンジェルフォールを見ることだからです。エンジェルフォールを見るには遊覧飛行とボートで水量の多い時のみ行くことができるラトンシート島という場所まで行きエンジェルフォールを見上げる展望台まで行くという方法があります。アウヤンテプイというテーブルマウンテンの頂上に降る雨、この雨がエンジェルフォールの源でもあり、晴天ばかりで雨が降らなければ川の水も減ってしまい、ラトンシート島へ行くことが出来なくなります。

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2010年6月 3日 (木)

三国志ロマン街道をゆく

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 先日、「激動三國志“蜀”~成都から五丈原を越え長安へ~ 9日間」より帰国致しました。昨年、赤壁の戦いを舞台にした『レッドクリフ』が日本でも話題になりましたが、日本人にもファンが多い、「三国志」をテーマにした旅です。三国時代、中国全土で繰り広げられた群雄達の天下取りレース。今回は、徳の将軍・劉備玄徳と天才軍師・諸葛孔明が率いた「蜀」にまつわる史跡を巡ってきました。

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2010年6月 2日 (水)

古代の歴史ロマンと近代のイスラム芸術を楽しむ(イラン)

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先日、「華麗なるペルシャ紀行8日間」より帰国しました。 春のイランは野花が咲く美しい季節。中でも古都シラーズは庭園や公園、広場などが数多くあり、街のあちらこちらで鮮やかに咲く花を見かけることが出来ました。シラーズといえば薔薇といわれるように、通常は青いタイルで装飾されることが多いモスクも、この街ではピンク色のタイルに彩られた美しい外観をしている珍しいモスクがあります。
この街のシンボルともなっているモスク「ナシル・アル・モルク・モスク」は全体が薔薇の絵柄が描かれたピンク色のタイルで覆われていて、別名ローズモスクとも呼ばれています。このモスクの一番の見どころは庭に面したサロンで、晴れた日には眩しい太陽の光がステンドグラスを通してサロンの中へ差込み、まるで虹色のような色とりどりの光で溢れます。サロンに一歩足を踏み入れると、その美しい光景に皆様から感嘆の声があがります。写真では見たことがあるという方もここは是非とも実際にご覧いただきたい!というお勧めのモスクです。

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2010年6月 1日 (火)

スペインのコルドバで花を愛でる旅

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行く度に様々な魅力に出会え、何度も行きたくなる国スペイン。

内陸部に位置する第一の都市マドリッド。ソフィア王妃芸術センターや世界三大美術館に数えられるプラド美術館があり、
知的で華やかな街。
地中海に面した第二の都市バルセロナにはゴシック様式とイスラム様式の複合モデルニスモ建築群が建ち並ぶ。
アントニオガウディによる設計の教会サグラダファミリアは完成に向けて工事が続き、その完成は50年後とも言われる。
北部にはサンチャゴへの巡礼路が続く。今年は聖ヤコブ年で、例年以上に巡礼者が多く、賑わっている。
 
そして南部のアンダルシア地方。ここには、イスラムの文化が色濃く残る。
モロッコからやって来たイスラム勢力(アラブ人)の長い支配により、イスラム文化が花開き、
キリスト教徒達によるレコンキスタで新たな芸術様式の誕生となった。

今回はこのアンダルシア地方の都市コルドバで、パティオ祭を見学するツアーに添乗させて頂きました。
このブログではこのパティオ祭についてレポート致します。

まず、パティオとは何か。歴史的な背景からご案内します。
かつてこの地を征服したアラブ人は、住居を外敵から守るため、極力外壁には窓を設けませんでした。
しかし、それでは家の中が暗くなってしまい不便です。
これを解決するために設けられたのがパティオ=中庭です。
中庭にはお祈り前に身を清める泉を中心に据えて、尚且つトップライトの役目を果たします。
外壁側には窓を設けずとも、パティオ側に面した内壁に窓を多く設けることで驚くほど部屋の中は明るくなります。

このアラブ人の文化がレコンキスタと共に入ってきたキリスト教の人々の文化と混ざり合い、
現在のスペインのパティオ文化が出来上がりました。外壁側の格子窓が多く見受けられるようになったのはレコンキスタ後です。

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