スペインのコルドバで花を愛でる旅
行く度に様々な魅力に出会え、何度も行きたくなる国スペイン。
内陸部に位置する第一の都市マドリッド。ソフィア王妃芸術センターや世界三大美術館に数えられるプラド美術館があり、
知的で華やかな街。
地中海に面した第二の都市バルセロナにはゴシック様式とイスラム様式の複合モデルニスモ建築群が建ち並ぶ。
アントニオガウディによる設計の教会サグラダファミリアは完成に向けて工事が続き、その完成は50年後とも言われる。
北部にはサンチャゴへの巡礼路が続く。今年は聖ヤコブ年で、例年以上に巡礼者が多く、賑わっている。
そして南部のアンダルシア地方。ここには、イスラムの文化が色濃く残る。
モロッコからやって来たイスラム勢力(アラブ人)の長い支配により、イスラム文化が花開き、
キリスト教徒達によるレコンキスタで新たな芸術様式の誕生となった。
今回はこのアンダルシア地方の都市コルドバで、パティオ祭を見学するツアーに添乗させて頂きました。
このブログではこのパティオ祭についてレポート致します。
まず、パティオとは何か。歴史的な背景からご案内します。
かつてこの地を征服したアラブ人は、住居を外敵から守るため、極力外壁には窓を設けませんでした。
しかし、それでは家の中が暗くなってしまい不便です。
これを解決するために設けられたのがパティオ=中庭です。
中庭にはお祈り前に身を清める泉を中心に据えて、尚且つトップライトの役目を果たします。
外壁側には窓を設けずとも、パティオ側に面した内壁に窓を多く設けることで驚くほど部屋の中は明るくなります。
このアラブ人の文化がレコンキスタと共に入ってきたキリスト教の人々の文化と混ざり合い、
現在のスペインのパティオ文化が出来上がりました。外壁側の格子窓が多く見受けられるようになったのはレコンキスタ後です。
コルドバのパティオ祭とは、このパティオ(中庭)や格子窓を花で飾り、美しさを競うフェスティバルです。
審査は、伝統的パティオ部門とモダン的パティオ部門に分けられて、賞金も授与されます。
期間中は午前、午後の決められた時間に、入賞したお家の庭が観光客に開放され自由に見て回れるようになります。
その目印が写真の植木です。この植木がドアに置かれているお家がパティオ祭に出展しているお家です。
パティオや格子窓はゼラニウムなどの様々な種類の鉢植えや観葉植物を壁に掛けたり、置いたりと可愛らしく、華々しく飾られています。
パティオに足を踏み入れた瞬間にワァ~っと皆様の感嘆の声が上がりました。
所狭しと花で飾られた庭に感動です。
今年は約40のお家が入賞したそうです。
今の時期は日の入りが21:30過ぎで、暗くなるのは22:00頃なのでゆっくり見て回れますし、
地元の方々は23時過ぎまで、パーティをしていてとても賑やかです。
これだけの花を育て、枯らさないのには苦労も絶えないと言います。
水遣りは1日に4度。とても労働力が必要ですが、それでも花が大好きで、
毎年のパティオ祭への出品がライフワークになっているお家も多いと現地のガイドさんに聞きました。
今回の旅は、イスラム教とキリスト教の文化が融合して、花開いたコルドバの素敵な花祭り体験となりました。
(高山勝也)
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