2010年6月10日 (木)

日露戦争の地 旅順と、中国東北部(旧満州国)を辿る鉄道の旅(中国)

Lilac2

 東北地方、と言っても中国の、日本とも関わりの深い中国東北部(旧満州国)の旅から帰国致しました。中国東北部は金朝や清朝を建てた満州民族の地であり、日露戦争の激戦地、ラストエンペラー溥儀の満州国、そして第二次大戦の戦場ともなった激動の近現代史の舞台。お客様の中にはご自身の体験と重なる方々もおいでになり、とても貴重なお話を伺うことができた旅でもありました。
 さて、遼東半島の先っぽにある「旅順」。日露戦争の激戦区となった203高地や水師営で有名ですが、軍港でもあるため、長らく外国人には制限されていた地区でしたが、昨年からより多くの貴重な史跡が外国人にも開放され、ユーラシアの旅でも今年から、満を持して新たな見所にご案内させて頂くことになりました。

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 まずは「日露監獄」。当初はロシアが、そして日本が、主に政治犯の収容所として使用していたこの監獄は、伊藤博文を暗殺した韓国人、安重根が収容され、処刑された地です。安重根の獄舎はすぐ隣に看守部長室がある特別房ですが、日本人看守の中にも彼の高潔な人柄に胸打たれ、感銘を受けた者がいたということです。なお、今回のツアーでは後にハルピン駅にて、伊藤博文暗殺の現場もご覧頂く機会があり、この監獄がより感慨深く思い出されました。
 旅順ではまた「旅順博物館」も、外国人に開放されたばかりの施設です。古代の貨幣や陶磁器、仏像に混じり、ここで最も興味深いのは大谷探検隊がシルクロード探検から持ち帰った高昌(トルファン)のミイラでしょう。大谷探検隊は浄土真宗の大谷光瑞が1902~14年に渡って行った仏跡調査の旅で、貴重な文物がこの博物館に収容されています。しかしこの博物館、外国人に向けてリニューアルオープンしたてのため保持の資金がまだまだ不足しているのだとか。案内の最後、宝石の陳列棚をまるごと全部で150万円!との提示が学芸員さんからあったのには、さすが中国、と感嘆するやら可笑しいやらの参観でした。

Kisya

 日本と中国の近現代史を身近に感じられる中国東北部の旅は、決して重い印象だけではありません。日露戦争後から第二次世界大戦の終結まで、日本の国策会社である南満州鉄道株式会社(通称、満鉄)が事業を展開した地であり、ツアーでは都合4回の列車の旅も楽しみました。大連やハルピンの異国情緒溢れる街並みや映画の舞台そのままのラストエンペラーの皇宮も必見。今年は冷夏で少し咲きが遅かったアカシアや、一方で満開だったライラック、大連で食べたお刺身も美味しく…ちょっと違った中国の姿をお楽しみ頂ける、東北地方・満州の旅です。
(長崎)

中国へのツアーはこちら

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