グルジア 軍用道路をゆく
3ヶ国周って印象的だった場所のひとつ、グルジアの軍用道路について少しご紹介します。この道路は、グルジアの首都トビリシと北オセチアの首都ウラジカフカスを結ぶ道路で、19世紀に当時の帝政ロシアが、コーカサス地方への侵略ルートとして整備したものです。その後、鉄道が敷かれるとこの道路の軍事的用途は途絶えましたが、周囲の山々を見るために人々がやってきて、文豪プーシキンも感動したと言われています。そしてそれは今も変わらないのですが、この日はツアー中で一番良い天気で、真っ青な空のもと、トビリシから北上していきました。始めは遠くの方に白雪を積んだ3000m級の山々が見え、近くにはその遠くの山から流れている川が見えるような景色が広がっていました。時々、ガスのパイプラインもあるのですが、これはかつてロシアがグルジアにガスを供給していた時に使われていたそうですが、今はロシアではなく隣国アゼルバイジャンから安価なガスを導入しているそうです。
ガイドさんのそんな話を聞きながら、ダム湖近くに建つアナヌリ教会に立ち寄り、スキーリゾート地のグダウリで昼食をとり、そして午後からは辺り一帯雪景色の中の道を進んで行きました。北オセチアとの国境まであと10km程という場所にあるカズベキ村が最終目的地で、そこへ行くと、5047mのカズベキ山が見えるので、今日の天気ならばきっとよく見えるだろうという期待を胸に先を急ぎます。そして目的地へ着いてみると、ちょうど雲がきれてカズベキ山がくっきりと見えたので、その絶景に私達は釘付けになりました。村には30分程滞在し、ずっと山を眺めていたのですが、私達が村を去る頃に雲がたちこめてきて、そして帰路ではありえないほどのどしゃ降りになってしまいました。なんてタイミングが良かったのでしょう。今思い返しても、あのタイミングの良さは奇跡だったと思えます。(飯岡 章子)
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