2010年8月27日 (金)

最先端エコツーリズム!~大国へなりつつある小国アイスランド~

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 この度、「アイスランド・バス大周遊」のツアーから帰国致しました。アイスランド=「氷の大地」だと思っていませんか?もちろん名のつく氷河が国土の12%を占めていますし、海岸沿いのフィヨルドや北極圏に近いので、少なくともとても寒い国だというイメージでしょう。
 しかし、今年の4月に世間を賑わしたのでまだ記憶に新しいですが、火山の国でもあるのです。日本の4分の1の面積の中に実に200を超える火山があります。今回の噴火はほんの一部の火山活動に過ぎないということです。ということで温泉もたくさん!もっというと地震も頻繁に起こります(日本とはタイプの違う火山性地震ですが)。
 さらに地質学的な事を言うとプレート(地球の表面に当たる部分)はアイスランドで生まれ東西に広がり、半周ずつしてきたそれぞれのプレートが日本付近で押し合い、地震を起こします。難しい大陸移動説やプレートテクトニクス論が実感できる国です。こう見ていくと日本から遠く離れた国ですが、似た者同士・日本と何か縁のある国で親近感が沸いてきます。アイスランドの地勢に関しては巷の詳細な情報に譲ることにして、今回はアイスランドのエコ事情をご紹介したいと思います。

 初めてアイスランドをバスで走っていた時、銀色の大きなパイプが道路脇に長々と敷かれBloていました。「なんだろう?」と疑問に思っているとドライバーさんが「中には温水が通っているんだよ」と。詳しく聞くと、アイスランドには火山があるので地熱発電が盛ん。その地熱で温められた温水がパイプラインを通して街に供給されているそう。しかも、各家庭にパイプが行き渡り、暖房、温室、お風呂などに使われいつでも快適な温度に設定できるなんて夢のような話し。地熱発電は大地のクリーンな力を借りており、環境にやさしいので公害なども心配無用。これは水力発電にも言えることでしょう。氷河が国土の12%を占め水が豊富なこの国では水力発電が約7割もの電力を支えています。
 そして近年最も注目を集めているのが水素エネルギー。水と電気から生まれるクリーンかつ再利用できるエネルギーです。ガソリンの代わりに水素を燃やして車輌のエンジンを駆動させます。既に首都レイキャビックでは実験的に市バスも水素燃料で走っています。水素エンジンを搭載した日本の某社のエコカーをレンタルすることもできます。街には「Hydrogen(水素)」と書かれたガソリンスタンドならぬ水素スタンドも登場しました。
 この国には化石燃料が存在しないので、火力発電に必要な石油・石炭は輸入しなくてはならず、CO2発生で地球温暖化にも繋がってしまいます。原子力発電は危険が伴い、産業廃棄物の問題も付き纏います。アイスランドにとって利点は少ない。その分、豊富な水と豊富な地熱をうまく利用し、消費電力は水力と地熱でほぼ賄うという驚異の数字を叩き出しています。こうして自然と共に生きる知恵や手段を生み出し、この国の経済を支えるまでに発展してきました。
 そして世界の環境モデルとして、発電所を公開し世界中から学者、研究者、政府関係者までも視察に訪れています。今、環境立国として最も世界から注目を浴びています。
 

今夏の日本もジリジリと蒸し暑い日が続いています。地球温暖化やら気候変動などのキーワードが世間を賑わし、地球はどうなるのかといった内容の報道も頻繁にされ、将来に不安を覚える時代になっています。議長国として議決した京都議定書の温室効果ガス削減目標-6%を掲げる私たち日本も少しでもアイスランドに近づかないといけません。「火と氷」相反する要素が共存する小国アイスランドが世界の主役になる日も遠くないはずです。(篠原 由宇馬)
≪アイスランドへの旅はこちら~≫

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コメント

ハア~イ!ゆうまク~ンお帰りなさい。(お)フランスではお世話になりました。戻ってからの猛暑には流石にバテバテでしたが、やっと一息ついています。12年ほど前にアイスランド行ったとき、川に(ミネラルウォーター)がダダ漏れ状態で流れていたのを思い出しました。又何時か何処かのツアーで篠原サン添乗に参加したいですよ!!

投稿: 松尾 | 2010年8月27日 (金) 09時19分

松尾様、コメントありがとうございます!
こちらこそ(お)フランスでは大変お世話になりました。フランスも酷暑でした(特に南仏)が、日本は湿度が高いので厄介ですね…。

アイスランドもこの温暖化の影響を受けて年々氷河が後退しているそうです。本当に地球はどうなってしまうのでしょう?と改めて危機感を募らされた旅になりました。

旅行は良い事も悪い事も現地の生の情報がリアルタイムで入ってくるのが魅力ですね。是非またご一緒して生情報をお伝えできたら嬉しく思います。

投稿: 篠原 由宇馬 | 2010年8月27日 (金) 11時04分

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