2010年8月18日 (水)

シベリア鉄道の旅その1(ゆったりのんびり車内編)

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先日、「シベリア鉄道走破の旅 15日間」のツアーより帰国致しました。誰もが一度は耳にした事がある「シベリア鉄道」。一生に一度は乗ってみたいと思った事がある方も多いでしょう。今回私たちは、極東のウラジオストックより列車に乗り、遥か西の彼方のモスクワを目指しましたが、途中一度も降りずに直接行けば6泊7日ですが、今回はイルクーツク、クラスノヤルスク、ノボシビルスクとシベリアの街で3度途中下車しながら13日間かけての行程です。長い長いシベリア鉄道、今回は2回に分けてこのツアーに関してレポートさせて頂きますが、本日はシベリア鉄道での過ごし方について書かせて頂きます。

まず列車の等級です。シベリア鉄道の特急列車はソ連時代から変わらず「ソフトクラス」(1等車)と「ハードクラス」(2当車)に分かれています。ちなみに旧ソ連の長距離列車の寝台車は、「ソフトクラス」(1等車)、「ハードクラス」(2等車)、「ツーリストクラス」3等車の車両があります。うち、「ソフトクラス」(1等車)と「ハードクラス」(2当車)はコンパートメント(個室)で、「ツーリストクラス」3等車は開放式寝台となります。「ソフトクラス」(1等車)と「ハードクラス」(2等車)の違いはベッドの固さではなくベッドの数が異なり、「ソフトクラス」(1等車)は2人部屋、「ハードクラス」(2等車)は4人部屋となります。部屋の広さはほぼ同じです。今回はなんと贅沢!4人部屋を2人で利用です。例えば上段ベッドに荷物を置いて、下段ベッドで寝るという事もできますし、もちろんその逆も可能です。

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それでは列車の中ではどのように過ごすのかご紹介しましょう。もちろん、人それぞれだと思いますが、大きく分けて3つ、(1)車窓の風景を眺める、(2)現地の人たちと交流、(3)部屋の中でゆったりと過ごす、なんかあります。(あと食堂車で食べるとか?)まず(1)ですが、ウラジオストックからモスクワまで9259km(東京から博多までの距離の9倍弱)ですので、当然風景も変化に富んでいます。最初は白樺林の中を走り、それがアカマツの林に変わり、その後緑の大草原へ(その中にピンクの花を咲かせたヤナギランもちらほら見ることができます)。そいうえば社会科の時間のツンドラとかタイガとかステップとかを思い出しました。イルクーツクの手前では右手にバイカル湖が見えます。再び白樺林の中を走り、モスクワに近づくにつれ都市や工業地帯を通過するので近代的な建物に変わってきます。写真好きの方は、列車のカーブをしている様子を取りたいという方もいらっしゃるかと思いますが(シベリア鉄道は意外とカーブの区間が多いのです)、最近は少なくなりましたが旧型車両の場合車掌さんに頼めば窓を開けてくれます。新型車両の場合は、車内の温度調整が空調でなされるので窓は開きません。続いて(2)ですが、大体ロシアの人は車内ではコンパートメントのドアを開けていること多いので、そのチャンスを狙って声をかけて見るとよいかもしれません。日本人からすると、ロシアの人は無愛想だという印象があるかもしれませんが、実は大きな誤解です。もちろんはじめは皆笑顔はありませんが、こちらが簡単なロシア語(ガイドブックの後ろのページにあるような会話集で構いません)で語りかけると必ずと言っていいほどにっこりと微笑んでくれます。そして、折り紙などをプレゼントしてあげれば車内の人気者になること間違いないでしょう。そして(3)ですが、車内でゆったり過ごす。横になってお昼寝するのもよし、日本から本を持って来て読むのもよし(日本では本を読む時間がないという方も、このような長い列車移動では集中して読めるとのことです)、数独などのパズルなんかもよろしいかと思います。現地の人も新聞の中にあるクロスワードパズルに夢中になっていました。 シベリア鉄道の心地よい揺れはお昼寝に最適です。

また、上記の三つにはありませんが、駅に停車した際停車時間が長い場合、ホームに降りることができるのもシベリア鉄道の旅の醍醐味です。ただ外の空気を吸うだけでも構いませんが、ここでの乗客の最大の関心事は何と言ってもお買い物。ホームには

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必ずと言っていいほどキオスクがありますが、地元の人たちはここに駆け込み、お菓子や水、ビールなどを買い込みますが、中でもこの時期に小さなお子さんからご年配の方まで人気なのはアイスクリーム!シベリア地方では夏は結構暑くなるので、日本の野球場にいるようなアイスクルームだけを売る売り子さんがいて、皆そこに群がっていました。あとキオスクの他に地元のおばちゃんたちが、手作りのピロシキや魚の燻製、採れたてのキュウリやトマトなどを売る光景もシベリア鉄道ならではです。お買い物以外でも、駅によっては列車の先頭にて機関車の交換が行われる光景も見ることができます。

こんな感じで道中を過ごし、あっという間にモスクワに到着しました。それでは明日は途中下車したシベリアの街について書かせて頂きます。(斉藤信)

シベリア鉄道のツアーはこちら

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