2010年8月 9日 (月)

菩薩の庭で花探訪 ~東チベット紀行その1・自然編~(中国)

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 先日、「東チベット大縦断」のツアーより帰国しました。「チベット」と言うと、まず思い浮かぶのは、日本人にもファン(?) の多いダライ・ラマ14世や、チベット自治区の区都であるラサや、ポタラ宮、世界最高地点を走る天上列車・青海チベット鉄道などではないでしょうか。しかし、チベット文化圏はチベット自治区だけでなく、地図で見るより広範囲に渡り、手付かずの大自然と、そこで暮らしを営み続けてきた素朴なチベット族の姿に出会うことが出来ます。今日と明日で、雲南省の北部~四川省の西南部にかけて、チベット文化圏では東方にあたり、「カム」と呼ばれる地域の魅力を自然と民族に分けてご紹介します。まずは、特に印象的だった自然の風景から。

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 今回の見所は、もうひとつの香格里拉(シャングリラ)とも呼ばれる亜丁自然保護区と、幻の花・大黄(ダイオウ)探訪。亜丁自然保護区は、四川省の奥地にあり、標高も高いため(約4000m)、そう簡単に訪れられる場所ではありませんが、第二のシャングリラと呼ばれるだけあって、息を呑むような風景との出会いがありました。亜丁自然保護区内には6000m級の山が3座聳えています。それらはそれぞれに、文殊菩薩、金剛手菩薩、観音菩薩に見立てられ人々の信仰の対象になっており、文殊菩薩の知恵の剣を思わせる形をしたヤンマイヨン(標高5958m)の麓には一面高山植物が咲き乱れ、目にも眩い花絨毯が広がっていました。そこはまるで菩薩たちの箱庭とも呼べる風景でした。

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 そして、もうひとつのハイライト、幻の花と呼ばれる大黄(ダイオウ)探訪。大黄は、日当たりのよい湿原を好むタデ科の植物で、なんとも特徴的な出で立ちをしています。海子山自然保護区で車を走らせていると湿原の中に、突如ニョキニョキッと姿を現します。茎を覆う鮮やかなレモン色の部分は、花弁ではなく、包葉と呼ばれ、その下の可憐な花を守っているかのうようです。標高4500mの厳しい環境の中では、包葉が作り出すドーム上の温かい空間はきっと居心地がよいのでしょう。ペラリと葉をめくると、花の上で休息をとっている虫の姿も見られました。あるお客様は、太陽の光を浴びて輝く大黄を、「なんだか観音様みたいね…」と仰っていましたが、峠付近に群生していた大黄は、まるで道標のようであり、また道中の無事を護ってくれているかのようで、思わず手を合わせたくなりました。(弥永)

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