2010年9月 8日 (水)

神秘の湖・バイカル湖

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先日、「神秘のバイカル湖とシベリア鉄道8日間」のツアーより帰国いたしました。今回のツアーでは世界一長い鉄道(全長9,297km)であるシベリア鉄道のうち、バイカル湖に近いイルクーツクからウラジオストクまで、途中ハバロフスクを観光しながら旅するというハイライトコース。鉄道の車窓から黄色や紫の花が見えるシベリアの短い夏を堪能しました。

神秘の湖と呼ばれるバイカル湖。アジアでカスピ海についで2番目、琵琶湖の約50倍もの広さを持つこの湖は、世界一の透明な湖ということでも有名です。350もの川が流れ込み、出て行くのはアンガラ川のみということで、貯水量も世界最大で世界の淡水の25%に相当します。また、ここにしか生息していない固有種も多く、そういった自然の豊かさが世界遺産にも登録されています。湖付近にはバイカル湖博物館があり、珍しい植物や鉱石、動物や魚の標本が展示してあります。珍しいのはゴロミャンカという名の魚。脂肪分が60%ということで、体が透き通っており、すかして新聞が読めるほどというので驚きです。最深1700mととても深いバイカル湖では水中研究も盛んに行われてきました。館内には深海潜水艇の中をイメージした部屋の中でバイカル湖の水中探検を体験。水中の様子や、魚などが移りまるで本当に深い水の中にいるみたいで、なかなか面白い展示です。

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さて、この博物館のアイドルは丸々とかわいいバイカルアザラシ。数あるアザラシの中でも淡水でも生きられるよう進化を遂げてきたという種です。身体は銀灰色で斑紋がなく、平均体調122cmで体重50~60kg。かなりぽっちゃり型ですね。あまり敏捷性がなく、冬の間は氷上に巣を作り生活するそうです。現在は約8万頭が生息していると言われています。博物館内の水槽には2頭のかわいいバイカルアザラシが水槽の中を右から左へ、左から右へと互いにじゃれ合いながら泳いでいます。なんとも愛くるしい容貌にすっかり虜になってしまいます。

博物館で心癒されたあとは、バイカル湖のクルーズにて大海のように広い湖を体感することとなります。自然に溢れたこの地域、今は緑に包まれていますが、9月に入れば黄葉、そして長い冬を迎えます。現実的には、氷点下20度、30度でとても絶えられそうにありませんが、湖面が凍って周り一帯が白銀の世界となった景色もきれいだろうな、なんてふと思わせる風景でした。(前田)

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