2010年10月18日 (月)

黄葉のベラルーシの森とモルドバのワイン

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ベラルーシとモルドバ。ヨーロッパ各国を旅してきたけれどなかなか機会がなくてここはまだ・・・という方、意外と多いようです。そういえばどこにあるんだっけ?ベラルーシはともかく、そもそもモルドバって国の名前??なんて声が聞こえてきそうです。世界地図を広げるとポーランドとロシアの間に結構大きな面積を構えるウクライナがあります。その北にどんと乗っかっているのがベラルーシ。意外と大きな国です。そしてウクライナと西のルーマニアの間に、ちょこんと挟まっているのがモルドバです。ルーマニアを訪れたことがある方なら、モルドバという地方に美しい修道院群があったのを覚えていらっしゃることでしょう。それは元々はこの地が同じ国であったから。日本の10分の1以下、台湾くらいの面積の共和国です。ウクライナはともかく、ベラルーシやモルドバは、旧ソ連系の国々の中で最も西側に位置しているにも関わらず、日本語のガイドブックも殆どないような、ちょっと神秘的な国とも言えるかもしれません。

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ベラルーシのシンボルとされる動物がいます。それは「バイソン」ポーランドとの国境に広がる豊かな森に生息する森の王たる気高い動物。ヨーロッパ最大の陸上動物であり、スペイン・アルタミラの洞窟壁画が示すように、氷河期を生き抜いて古くからヨーロッパ各地の森に生息していたと言われます。かつて深い森に覆われていたヨーロッパ大陸が人類の繁栄や環境の変化によってどんどん消滅して行く中、このベロヴェシュカヤ・プッシャ国立公園、通称「ベロヴェジの森」はヨーロッパ大陸の太古の姿を留める貴重な最後の原生林の一つといえるかもしれません。まさに黄金の秋の装いで私達を迎えてくれたベロヴェジの森。樹齢600年の樫の木や樹齢350年の女王の松の木。昼食には森のキノコのシチューや森のベリーのジュースが好評でした。

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そして、モルドバと言えば知る人ぞ知るワインの産地。旧ソ連の国々のワインといえばグルジア、ウクライナ、そしてこのモルドバが名高い産地です。肥沃な黒土と温暖な気候に恵まれたモルドバでは7千年前には自生した葡萄が存在し、5千年前には葡萄栽培とワイン造りが始まったと言われます。国の至る所で葡萄畑を目にし、国民の三分の一がワイン産業に携わっているとされるほど。モルドバの田舎を歩くと、各家庭の庭には必ず自家製ワインを造るための葡萄の木が植わっているのです。そして何より嬉しいのはジュースよりも安いような値段で、美味しいワインを飲むことができることでしょう。ロマノフ王室御用達のような高級なワイナリーも勿論ありますが、モルドバの人々にとってワインはとっても日常的な飲み物。スーパーマーケットでもお手頃な値段でワインを買うことができるのです。村のペンションで頂いた、野菜も粉も全て自家製・手作りの、テーブルいっぱいのご馳走には、自家製ジュースと自家製ワインがたっぷりと添えられ、その味を一層ひきたててくれました。

秋には黄金の木々が、春には明るい野の花が、旅人を迎えてくれる自然いっぱいのベラルーシとモルドバ。観光客に開かれている国とはまだいえませんが、その分人々は温かなおもてなしの心で歓迎してくれます。どの国のガイドさんも、一所懸命自分の街を紹介してくれました。なだらかな丘陵、そこに走る豊かな川や深い森、住民自慢の中世の街並みや近代史の舞台。振り返れば様々なトピックや思い出が、次々と湧き出してくる、そんなヨーロッパの秘境の旅でした。(長崎若葉)
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