バオバブはきっと夜動いている(マダガスカル)
先日、「三大バオバブを訪ねる、マダガスカル浪漫紀行 11日間」より帰国致しました。もうすぐ乾季の終わるマダガスカルは、まだまだ暑く晴れ渡っていました。
マダガスカルといえば、その独特の動植物で有名です。哺乳類でいえば原猿類のみが生息し、キツネザル科やシーファカなどその4分の3はマダガスカルの固有種といわれるほど珍しい生き物ばかりがいるのです。もともとゴンドワナ大陸としてアフリカやインドなどと陸続きだった大陸であり、あのガラパゴス諸島よりも固有種の割合は高いという珍しい場所 なのです。またマダガスカルは、日本の約1.6倍の大きさを持つ世界第4位の島です。基本的に熱帯に属していますが、中央に高地と山があるが故に東と西側で違う気候を見せ、それゆえ植生が場所によって全然違ってきます。東は熱帯雨林のジャングルもあり緑が生い茂る降水量が多い地域となり西はこの時期降水量が少なく非常に乾燥する場所となります。
その中で今回の注目は何といってもバオバブ!一番有名なのは、ムルンダヴァにあるバオバブの並木道。ここはマダガスカルを訪れる人なら全員行くマダガスカルで一番有名なところで、スラっとした綺麗なバオバブが鮮やかです。
そして今回の目玉は、美しいインド洋沿いにある西部の乾
燥地帯の小村モロンベという町周辺に点在する面白い形のバオバブです。これ実はバオバブの種類としては、先ほどの並木道にあるスラっとしたバオバブと同じ種類なんです。見た目はとてもそうは感じないですが、バオバブは乾燥に強く、自分の中で水分を蓄えています。それゆえ年輪がはっきりしないため、年齢がわからないという難点はあるのですが、その土壌によって木の形が変わるといわれています。特にモロンベの周辺は、雨季は海と交じり合った水が内陸まで沁み
こみ、その土壌は塩分がとても多いのです。乾季には塩湖
にもなる湖もあるくらいです。しかしこのような形は実際そばで見ると大迫力。何でこんな形になるんだと想像し始めたらキリがありません。
もちろん地元の人から見たら、彼らの生活の一部であり、生まれたときからそこにある風景なのです。その実を取り、食べたり売ったりして生活の糧にする一方、皮をはぎ家を作ったりとバオバブは地元の人の生活ときってもきれない関係にあります。 地元の人は本当は知っているかもしれないけど、この
様々な形のバオバブを見ているときっと我々が見ていない所で動いているんだろうなと思います。また沢山あり過ぎて名前もついていないので、自分で名前をつけながら写真に撮るのも面白いでしょう。
そんな想像を掻きたてるバオバブ達。極度の乾燥に耐える為に自分の形を自在にあやつるその神秘的な姿は、ここ独特の生き物達が仲良く暮らすマダガスカルならではの生命力の強さというのを強く感じ、何だか自分も自然のパワーをもらったような気がしました。(吉枝)
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