2010年12月16日 (木)

美しきシチリアと古代遺跡ポンペイ

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先日、「南イタリアとシチリア島10日間」より帰国致しました。旅の前半はお天気に恵まれ、アグリジェント遺跡に残るコンコルディア神殿が、シチリア島の青い空と海に良く映えていました。シチリアで特におすすめなのは、パラティーナ礼拝堂とモンレアーレ大聖堂です。アダムとイブ・ノアの箱舟・バベルの塔・アブラハムとイサク・キリストが起こした数々の奇跡など、誰もが知る旧約聖書に登場するストーリーが、まるで絵本のように聖堂内部の壁一面に、金のガラスモザイクを使って描かれているのです。両者のうち壁画面積が大きいのはモンレアーレ大聖堂なのですが、パラティーナ礼拝堂は3年ほど前に修復工事を終えたばかりなので、埃が取り払われてより一層輝きを増しているように見えました。

シチリアに後ろ髪を引かれ、車内ではシチリアの村が舞台のオペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」の美しい間奏曲を聴きながらメッシーナ海峡をフェリーで渡り、イタリア本土に移動しました。その中で、今回は火山の噴火で埋もれた街、ポンペイを紹介したいと思います。ちょうど、私たちのツアーが出発する10日前に上智大学教授の豊田浩志氏を講師にお招きして、「シチリア島と古代ローマの世界」と題した講演会がありました。その冒頭、「最新の情報によると、雨の影響でポンペイ遺跡の一部が崩壊してしまった。」とのお話がありました。通常の観光ルート以外の場所とのことで、私たちの見学には問題がないだろうかと少し不安もよぎりましたが、問題なく入場することができました。

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西暦79年8月24日、ポンペイの街はヴェスヴィオ火山の突然の噴火により、一瞬にして5~6mの火山灰や軽石よって街も人もそっくりそのまま埋め尽くされてしまいました。その後、千年以上も街の存在が忘れ去られていたにもかかわらず、今私たちは二千年前にタイムスリップしたかのように、街の中に入って見学することができます。街に敷かれた石畳の道には馬車の轍が残り、商店に関しては、ここは居酒屋、あちらはパン屋だったとはっきりと識別できるのです。さらに興味深いのは、考古学者フィオレッリの発明による、くぼみに石膏を流しいれて灰に埋もれた人々(妊婦さんやサンダルを履いた人など、細部までわかるのです!)やくさりに繋がれた犬までも複製できたという事です。それらの複製された人体の一部はポンペイ遺跡内で見ることができますし、ナポリの考古学博物館には、まさに噴火の瞬間に一般家庭のテーブルの上に並んでいた食器をはじめとする家財道具も並んでいますので必見です。

 最後に、イタリアに来たら忘れてはならないのがパスタとピザです。パスタは今回の旅行中7~8回頂きましたが、麺とソースの組み合わせは無限大で、どれ一つとして同じものはありません。特にウニのソースのパスタは自宅では食べる機会もないのですし、食べ慣れたミートソースやクリームソースパスタと違って味が新鮮で美味しく感じました。ピザについては、日本では1つのピザを2~3人でシェアして食べるのが当たり前ですが、イタリアでは1人1枚が基本です。ナポリで食べたピィツァ・マルゲリータは、中央の生地の部分は薄く、周囲の中の部分はふっくらもちもちなのに、外はカリッとしていて絶品でした。お客様の中にはほぼ完食の方もいらっしゃいましたので、その味は確かなはずです!教会・古代遺跡・美味しい食事・・・と毎日がハイライトの充実した旅となりました(鈴木寛子)

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