エジプトは自然の賜物
先日『エジプト大周遊~古代遺跡と白砂漠・黒砂漠~12日間』の添乗より帰国しました。
首都のカイロを基点にルクソール、南エジプト、地中海の望む街アレキサンドリア、そして最近注目を浴びはじめている西方砂漠にまで足を延ばすコースです。
エジプトはその国土の80%以上が砂漠地帯であり、南から北へと流れるナイル河に沿って人々が暮らしています。それは5000年前からずっと変わらず。
ナイル河沿いに点在する巨大な神殿の柱はナイル河の流れを利用して運んだそうです。また、コムオンボ神殿にはナイル河の水位を測るための「ナイルメーター」と呼ばれる井戸が残っており、水位の増減によって作物の収穫を予測できたそうです。そして、ファラオ(王)が死後、天空の世界へと向かう際に利用した乗り物はやはり河を渡るための船でした。歴史家の父ヘロドトスが「エジプトはナイルの賜物」と著したことも、なるほどと頷けます。
しかし、ナイル河流域にだけ人々が生活している訳ではありません。ナイル河から遠く離れた砂漠にも人々が生活する地があるのです。カイロから砂漠ロードと名づけられた一本道を走ること四時間。そこに地下水によってナツメヤシの木がたくさん自生するバハレイヤ・オアシスはあります。今回私たちはここを拠点に白砂漠・黒砂漠という不思議な景色の砂漠を観光しました。
大型バスを乗り換えて4WDに分乗し、辺り一面砂漠が広がる道をしばらく走ります。すると黒い山々が見えてきます。さらに近づいて、岩山へ登ってまわりを見渡せば、黒砂漠が果てしなく広がります。太古の時代の溶岩の噴火により、真っ黒い石で地が覆われた光景がまるで黒い色をした砂漠に見えるというわけです。そして、またしばらく走ると次は一面雪景色のような白砂漠が見えてきます。こちらの白砂漠は石灰岩の層が何万年もの浸食によって形成されたものです。林立する岩の形がひとつひとつおもしろく、キノコ&ニワトリに見える奇岩を目指します。ついさっきまでは真っ黒で今度は真っ白。どちらも自然の造形物であることに一層感動を覚えました。古代エジプト文明が「ナイルの賜物」であるのならば、白・黒砂漠はもうひとつの「自然の賜物」と言えるでしょう。(小畑)
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