2011年の締めくくりはジルヴェスターコンサートで華やかに!」(オーストリア)
やはり、今回の旅のメインは大晦日のジルヴェスターコンサート。日本では毎年元旦のニューイヤーコンサートがテレビで生放送されることでも有名なウィーンフィルによる大晦日(ジルヴェスター)に行うコンサート。演奏曲も同じ、同じ華やかな楽友協会の黄金の間にて演奏をお楽しみ頂けます。世界中の音楽好きの人々によって愛され続けている毎年恒例のコンサートです。
会場の楽友協会に一歩足を踏み入れると、まるで社交界の世界に飛び込んだような気分。会場では一年に一度の記念すべきコンサートに相応しく、華やかに着飾った人で溢れています。タキシードやカクテルドレスでビシッときめている人も多くいましたが、着物を着ている日本人の女性も多く見かけました。私が一番目についたのは、オーストリアの民族衣装でもあるチロル地方の衣装のデザインのドレス。キュッとしぼったウエストラインにフリルのいっぱいついたボリュームあるスカート。温かみのある緑やワインレッドの色合いでここオーストリアでしか見かけることが出来ない光景だと思います。
さて、指揮者は2010年からウィーン国立歌劇場音楽総監督に就任したフランツー・ウェルザー=メスト。総監督に就任するのも、ウィーンフィルでジルヴェスター及びニューイヤーコンサートで指揮をするのも、ドイツ圏出身者としてはカラヤン以来半世紀ぶりののオーストリア出身の指揮者です。優美に響き渡るヨハンシュトラウスを中心とした曲目は休憩時間を挟んであっという間にアンコールに。指揮者メストは非常にユーモアのある人で、アンコールでは赤と青のプラカードを持ち、それを出すだけで指揮をするという斬新な指揮も疲労してくれました。また、始めのイントロだけで会場内が拍手沸き立つのは名曲「青きドナウ」。途中からは可愛いらしい少年少女が通路でワルツを披露してくれました。そして最後は「ラデツキー行進曲」。会場が一体となって盛り上がる瞬間です。手拍子を小さくしたり、大きくしたり、指揮者の指示のもと一緒に音楽を楽しむという醍醐味を味わい、夢のような時間は終わるのでした。以前にもジルヴェスターコンサートにご参加頂いた事があるお客様曰く、「何度聞いても素晴らしい、幸せな時間」だそうです。極上の音楽と共に迎えた大晦日は、2011年もきっと良い年になる、そんな気持ちになりました。(前田)
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