実録!ミャンマーびっくり体験
年末年始に、「ミャンマー物語15日間」のツアーの添乗に行って参りました。軍事政権の国、仏教の国、穏やかで優しいビルマ人の国を15日間周遊するコースです。通常ならミャンマー東部国境に位置する少数民族の町チャイントンへご案内する予定でしたが、政治的な?経済的な?問題でご案内が困難になってしまいました。ミャンマーには130以上の少数民族が存在しますが、その分ピンダヤ周辺に住むダヌ族やダウンヨー族、カッグ遺跡があるシャン州に住むパオ族の集落を替わりにご案内させて頂きました。残念ですがミャンマーというお国柄、突然博物館が閉館したり、飛行機が遅れたりするのは当たり前なのです。それでも現地に赴くとなんと平和な国、穏やかな国民性なのだろうと思います。ニュースで報道されている事実は本当にこの国のことを言っていたのか疑いたくもなります。
今回は実際に現地に行き、改めて驚かされたことをここに書き綴りたいと思います。
まず右の写真を見てください。小さなお坊様たちです。
ミャンマーは上座部仏教の国で僧侶が最高地位にあたり、女性は僧侶に触れることすらできないほど尊敬されています・・・というのがガイドブックなどに書いてある知識。最高地位なので、日本でいうと天皇?総理大臣?にあたる程?普通に生活していたら全く関わりのない存在なのだろうと思っていました。
確かに女性は僧侶に触れてはいけなかったり、寺院の中にも女人禁制の場所があったりと敬虔さが伺えます。しかし驚いたのは、ある時お坊様が鉢を持って道路を横断していた時、我々のバスが横を通り過ぎました。なんとバスの運転手さんはクラクションを鳴らして、突っ込んでいきました。雲の上の存在のお坊様に「どけ!」と言わんばかりに…そんな罰当たりなことをしていいのかと心配になりました。
そして右の写真の小坊主たちも掃除をサボっています。いや、掃除が早めに終ったので休憩しているのかもしれません。それでも私の個人的な意見ですが最高地位のお坊様なら早めに掃除が終ればすぐに自分の修行に励むのが普通だと思っていました。お坊様がサボっていてはいつまで経っても悟りは開けませんよと心の中で呟きました。もしくはお坊様はこうあるべきだという私の勝手な勘違いなのでしょうか。
そしてもう一つ驚いたのは左の写真です。かの有名な落ちそうで落ちない大岩の上に乗ったパゴダ「チャイティーヨ・パゴダ」行った時の写真です。チャイティーヨへは我々の大型バスでは行くことが出来ません。行けるところまでバスで行き、そこから写真と同様な日本で廃車になったオンボロトラックバスに乗り換え40分クネクネ道を猛スピードで進みます。写真では分かりませんが、荷台には板が渡してあるだけで捕まる所はほぼ皆無。ミャンマー版ジェットコースター!そこから山道を約1時間歩いて登ります。私たちは1台のトラックバスをチャーターしたので座席に余裕がありましたが、この写真を見ると現地の人々はぎゅうぎゅう詰めに乗り、しがみついているのが分かります。満員御礼!まだ乗るか?と言うほどです。そんなトラックバスが何台も続きます。なんと逞しいことでしょう。釈迦の聖髪が納められ、その力で巨大な岩(パゴダ)は落ちずに済んでいると言われています。不思議な力に肖ろうと敬虔な仏教徒ならずとも訪れるのでしょうか。
何度か訪れているミャンマーですが、行く度に驚きの光景を目の当たりにします。やはり百聞は一見に如かず。ガイドブックからは得られない、到底想像し得ない体験でした。(篠原)
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