2011年1月21日 (金)

ピラミッドの中を歩けるってご存知でしたか?(エジプト)

Giza

お正月特別企画「ギザの三大ピラミッドとルクソールの旅 6日間」より戻って参りました。6日間という短い日程ですので、ギザとルクソールだけに目的を絞り、ピラミッドと王家の谷、そして神殿を見学するエジプトハイライトを巡る内容です。飛行機の移動日を除くと実際は3日間しか観光の時間がありませんので、ギザ-ルクソール間(721km)の復路はナイル川に沿って走る寝台列車「ナイルエキスプレス」に乗車し、夜間も移動しながら行程を進め、目一杯エジプトを観光してきました。
エジプトの首都カイロに到着してまず驚いたのは、お正月モードではなくクリスマスムードであること。ホテルのロビーやレストランなど、そこかしこに立派なクリスマスツリーが飾られ、出迎えのホテルのスタッフも「ハッピー!メリークリスマス!」とクリスマスムード満天です。エジプトはイスラム教が主流の国ですし、もう25日を過ぎているのに 「まだクリスマス?」と初めは疑問でしたが、エジプトに信者の多いコプト教を始め、ギリシャ正教やアルメニア正教など東方正教会では「ユリウス暦」を使用しているので、西方のグレゴリウス暦より13日遅い1月7日がキリスト生誕の日=「クリスマス」なのでした。そしてエジプト人の約1割が信奉するコプト教信者はカイロ出身者が多いということで、当地ではクリスマスはこれからの予定だったのです。

さて、今回の旅行の大目玉は古代エジプト文明を担ったファラオが築いた“ピラミッド”。この驚く程巨大な正四角錘の建造物はエジプトという国を象徴するものであることは今も昔も変りません。以前に見たTV番組の司会者が「古代エジプトのファラオは立派ですね。4500年たった今も世界中から観光客を呼んでエジプト人を食べさせている。」と話していましたが、まさにその通り。日本人だけでなく、イタリア人、アメリカ人、ドイツ人、中国人など色々な国からの観光客で賑わっていました。
カイロ市内からナイル川を西に渡りギザの町に近づくと、見えてきました!偉大なるピラミッドが前方に3基聳え立っています。
今回の旅行では、その3基のうちのひとつ、ギザ大地の一番北にそびえるエジプト史上最大のピラミッド、「クフ王の大ピラミッド」に特別入場できるということでご参加頂いた皆様とても楽しみにされていました。
クフ王のピラミッドは現存している基壇の長さが一辺212.48m、高さ146m。約260万個!?の石材ブロックが使用され、その石材の平均重量は2.5tといわれています。1889年にパリのエッフェル塔が出来るまで、実に4000年以上にわたり人類史上もっとも高い建造物であり続けたと言いますから、その巨大さはただ驚くばかりです。
いよいよピラミッドの内部へ入場というその前にまず準備体操をお勧めします。ピラミッドの中の通路はとても狭く腰をかがめた状態で上り坂を歩かなくてはなりません。では、そろそろ長蛇の列に並び入口へと進みましょう。

Entrance

観光客が見学に使う入口は、実は紀元前9世紀にアル・マムーンというアラブのスルタンが盗掘目当て空けた通路で、ピラミッド本来の入口はここよりももう少し上方にあり、その扉石は石に埋め込まれ現在でも開くことはできません。10分程列に並びようやく私達のグループの入場の番がやってきました。入口からやや下るとすぐに高さと幅が約1mのせまいのぼり坂の上昇通路に出ます。登る人と下る人とすれ違うのがやっとの大変きつい通路です。ここを5分位辛抱して前進すると、「大回廊」と呼ばれる長さ約50m、幅2m、高さが8.7mもある大きな通路に出ます。ここからは懐中電灯があると便利です。風化で石がでこぼこに削られてしまった外壁とは異なり、1個何万トンもの巨石が接合剤なしにぴったり他の石に組み合わされているのが確認できます。鉄の知られていない時代の建造物。硬い石や銅の道具を上手に使って築かれ石の職人はとても大切にされたと説明を受けましたが、そのスケールの大きさと精緻な出来栄えに人間が作ったのかと疑いたくなる位です。そしてやっと到達するのが突き当たりの「王の間」(墓室)です。王の間には人一人がやっと横たわれる程度の石の棺が置かれています。棺と呼ばれてはいますが、蓋もなく飾り彫りもありません。これほど立派なピラミッドを建造したクフ王の棺とその玄室が、こんなに優美さに欠ける冷たく重い雰囲気の部屋なのであろうか?もしかしたらこの場はカモフラージュで、偉大な王の本当の棺はどこか別の場所に隠されているのかも知れない。もしくは棺も諸々の財宝も何もかも、盗掘者に持ち出されてしまった後なのか?といろいろ想像が膨らみます。誰もが声を出すこともなく、石壁に手を当て、耳を当てたりしながらクフ王の間で思い思いの時間を過ごしました。

後世にピラミッドが世界7不思議のひとつに数えられたのも、さらにはその7つのうちでピラミッドだけが今日まで姿を残しているのもこの設計が素晴らしい正確さで建てられているからにほかなりません。せっかくエジプトまで来たのですから、ピラミッド内部に入場なさって下さい。クフ王の偉大な影響力、そしてこのピラミッドを作った人々の王に対する敬虔で一途な思いが胸に響いてくるようです。ピラミッドの迫力に深い感慨が加わって感動がより増すように思います。(水島)

エジプトのツアーはこちら

|

中近東・北アフリカ情報」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。