2011年2月 1日 (火)

【共通テーマデー】旅に誘われた私の一冊

旅心誘う一冊、たくさんあり過ぎて、どの本にしようか迷いました。
ただ、面白くて読みやすく、その国の実態を垣間見ることができるというならば、妹尾河童さんの『河童が覗いたインド』でしょう。

妹尾さんが旅をしたのは今から遡ること25年前以上。その頃の話と現在の様子は違うのでは?と思いきや、読んでみて、実際にインドへ行ってみると、現在もほぼ同じだというのが感想です。


Children_in_india_2インドといえば、「人間のるつぼ」と言われいる通り、様々な人種が集まるが故に、例えば、お札には15言語の文字で金額を列記しています。顔の特徴もそれぞれで、南インドに多く住み、インド最古の原住民といわれているドラヴィダ人は、顔の輪郭が丸みを帯び、漆黒の肌に団子鼻でとても親しみやすいです。また、反対に北インドに多く住む西北から入ってきたアーリア人はいわゆるインド・ヨーロッパ語族のため、茶褐色の肌に、鼻筋の通った面長顔が特徴です。そんな人種の違い、人々の生活、町の様子など、妹尾さんが実際にインドへ行って見聞した旅行記は、”生き生き”としたインドが描かれ、実際に読者もインドへ行っているかのような錯覚に陥ります。聖なる牛が街中を堂々と歩いている様子や、ガンジス河でのお祈りの様子、時間通りに来ない列車をホームに座って、寝て待つ人々などなど衝撃的な内容にただ驚くばかり。また、その内容に沿う形で、美術家としても有名な妹尾さん自身が描いたタージマハルや石窟寺院はとても繊細で素晴らしく、まるで本物の写真を白黒にしたような絵になっています。

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本の中で、空港に停まっていたタクシーに値段を交渉した際、「ホテルまで26ルピー」でOKをもらったにも関わらず、ホテルに到着する間際に「260ルピーでOKと言った」と覆されたというエピソード。いかにも”インドらしい”という妹尾さんの言葉は、初めてインド旅行へ行く人に対して、インドを旅するときは、何事にも動じない冷静な心構えが必要なのだというメッセージを投げかけてくれています。また、そのような体験談をもとに、人々の生活観をありのままに表現している内容は、ツアーの添乗員としてインドを訪問したことはありますが、実際に一人でインドを旅したことがない私にとって、とても興味深かったです。時間があれば、個人でゆっくりインドを回りたいと思いました。

インドへ行く前に、是非この本を読んでみてください。インドの奥深さを事前に知っておくと、より一層旅を楽しめると思います。(米村)

【共通テーマデー】6つのブログでお届けする「旅に誘われた私の一冊」

〔添乗見聞録編〕
〔倶楽部ユーラシア編〕
〔ぶらり秘境探検隊編〕
〔ろまねすく通信編〕
〔船の旅便り編〕
〔パゴタの国からミンガラバー編〕

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