2011年3月 4日 (金)

今世紀最大の建造物!!パナマ運河に魅せられて~

 先日、「中米7ヶ国バス大縦断19日間」より帰国致しました。ツアーでは、19日間でベリーズ~グアテマラ~ホンジュラス~エルサルバドル~ニカラグア~コスタリカ~パナマとバスで約4000KM走破します。空路でさっと移動するのも良いですが、道中バスの車窓から、移り変わる景色を眺めながら陸路で移動するのは、情緒もあり、やはり良いものです。 
今回は7ヶ国の中でも、私個人的にもお薦めしたい国であり、あと3年後には、第2の運河完成により、更に脚光を浴びるであろうパナマの「パナマ運河クルーズ」にスポットを当て、ご紹介したいと思います。世界には数多くの運河があり、ツアーの中にも運河クルーズを楽しめるものは多数あるとは思いますが、ここまで終始目が離せず、興奮するクルーズは他に類をみないのではと思う程です。      
001 まずは、ざっとっパナマ運河の概要をご案内致します。パナマ運河は、元々はフランスの会社が着工し始めたのですが、経営難の為行き詰まり、アメリカがその後引き継いで1902年から約12年後の1914年に運河を完成させたのです。アメリカ支援の元に運河は完成したこともあり、当時は運河の一部はアメリカのものでしたが、2000年より完全に運河はパナマのものとなりました。たった12年間で運河を仕上げたとは言え、莫大な建設費、そして、多くの人々の尽力がかけられた偉大なる建造物なのです。
では、「パナマ運河クルーズ」についてお話させて頂きます。
パナマ運河自体は、太平洋側のパナマシティから大西洋側のコロンまでを結ぶ全長約80kmですが、クルーズツアーでは、その一部のバルボア港より出港して2つの閘門を通過し、ガンボア港までとなります。

いよいよ、出港の汽笛が鳴り、大西洋バルボア港より進んで行きます。暫く進むと、前方にはアメリカ橋が見えてきます。太平洋と大西洋を結ぶこの夢のかけ橋は、1962年にアメリカの支援によって作られた、全長1.8kmの橋です。そして、橋の左手には、米軍キャンプ地跡が見えてきます。
アメリカ橋をくぐると、いよいよパナマ運河の入り口です。
間もなく、船頭さんがクルーズ船に乗り込み、私たちは拍手で迎え入れます。
暫く進むと、何やら工事中の様子が目に入ってきます。これは、2014年完成予定の第二の運河建設中の様子です。全長約10kmの運河があと3年後には完成すると思うと、未だ見ぬ3年後の新運河に期待で胸が膨らみます。
そして、いよいよ今回のクルーズのメインとも言える「ミラ・フローレス閘門」に差しかかります。閘門は8mずつ水位を2度上げ計16m水位を上げ閘門を通り抜けます。まず、前方の水門が閉じ、続いて後ろの閘門が閉じ、水が閘門へと流れ込みます。見る見るうちに、閘門内の周囲の水位が上がって行く様子はまさに圧巻で、デッキからは、歓声が沸きあがる程です。一つめの閘門を通り、海面より、8m水位を上げ、2つめの閘門へと進みます。船はまた同じように、門を閉じ水を入れ、水位を上げます。これで、計16mも水位が上がりました。前方の門が開き、船は次の閘門へと進みます。
更に進むともう一つの閘門、「ペドロ・ミゲル閘門」です。ここでは、一段階で10m水位を上げ進みます。
そして、クルーズはいよいよ佳境に入り、建設が最も困難を極めたとされるゲイリャード・カットへと進みます。ここは、運河の中でも最も標高が高く大陸分水嶺を分断している為、最も難航したそうです。多くの労働者達が命を落とした場所でもあります。そんな中、唯一日本人でパナマ運河の建設に携わった方が居るのです。日本の荒川や信濃川の建設にも携わった「青山士氏」です。日本から遥か彼方のパナマで、世界屈
指のパナマ運河の建設に携わった日本人が居たというのですから、誇らしいですね。
そして、クルーズは100周年記念に建設された「セニテニアル橋」を通過し、最終目的地であるガンボア港へ到着となります。
気が付くと、約4時間半も経過していましたが、始まってしまうと船からのパナマの景色や002 閘門を水位を上げつつ進んで行く様子等、始終私達の目を楽しませてくれたので、あっという間の数時間でした。
天候にも恵まれ、クルーズ中は終始快晴でした。時折顔を撫でるように吹くそよ風や、気持ち良さそうに飛ぶもカモメ・・・ゆったりした時間が心地良く流れ、至福のひと時でした。パナマには、他にもパナマシティを始め、かつて繁栄した都市パナマ・ビエホ遺跡等、様々な魅力があります。まずは、パナマを語る上では外せない「パナマ運河クルーズ」でパナマタイムを楽しまれてみてはいかがでしょうか。(井手)

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