春をお祝いしよう~ナウルズ祭~(ウズベキスタン)
先日、「ナウルズ祭りに行く!ウズベキスタン大周遊」より帰国しました。今回は通常の観光に加え、春の到来を祝う「ナウルズ祭」も楽しむツアーでした。ウズベキスタンでは、日本と同じ様に、暦上、3月21日から春を迎えます。他の中央アジア諸国でも同様に、この日は「ナウルズ」と呼ばれ、お祭りの祝い方の違いはあれ、中央アジア一帯で春の喜びに包まれる日となります。
ウズベキスタンの「ナウルズ」は、派手な催しがあるわけではありませんが、各都市で開かれる小さなイベントに人々はおめかしをして出かけ、人々はこの時期に合わせて親戚や友人の家を訪問し、民家ではいつでもおもてなしができるようにごちそうを用意しています。また、3月21日に限らず、その前後も「ナウルズ」の期間としてお祝いムードが続き、ほほえましい飾り付けと、各所で見頃を迎えていた杏の花が街を彩っていました。
今回、ナウルズ祭りのプログラムの中で、ご参加された皆様が特に楽しみにされていたのが、「ブスカジ」という騎馬ラグビーゲーム。なんと驚くことに、ボールとなるのが、羊の胴体。首を切り落とされた羊は、しっかりと切り口を縫い合わされ、馬に跨った精悍な男性達が馬上で奪い合います。始めの内は、後ずさり気味で見ていた私たちも、次第に「少年、がんばれー!」、「やっぱあのひとは、体格から違うからねー!」等々、すっかりゲームにのめりこんでいました。ちなみに、ゲームに捧げられた羊は、賞金とともに勝者に贈られ、その晩、勝者の家では柔らかい羊の美味しいピラフが食べられるのだそうです。
また、もうひとつ興味深かったのが、各地で作られていた「スマラク」という食べ物。麦、砂糖、水を大鍋に入れて、18時間かけてぐつぐつ煮るもので、この時期に特別に作られるものです。今回は昼間にスマラク作りの様子を見におじゃましましたが、通常は、ご近所さん達で集い、誰かが鍋をかき混ぜている間、歌や踊りやおしゃべりに興じて、一晩かけて一つの鍋を作り上げるのだそうです。「スマラク」自体のお味は、また食べたい味かというと、素直には頷けないところですが(味は日本で言う「麦こがし」です。)、一年に一度、春を迎えるおだやかな季節にこうやって人々と集い、ゆったりとした時間を過ごせるイベントは、東京で一人暮らしをする私には、少し羨ましいものに感じられました。(弥永)
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