アーモンドの木の下でお花見(モロッコ)
モロッコは北アフリカの国なので、砂漠の国という印象がありますが、日本の様にちゃんと四季もありオアシスには緑が溢れています。中でもバス車内で一番皆様の関心を引いたのはきれいなアーモンドの花でした。初春を迎えるモロッコでは山間部にアーモンドの花が咲きます。桃色と白色の2種類があるアーモンドの花びらは実は日本の桜にそっくりなのです。花びらは少し小ぶりですが、存在感は十分にありました。昔の要塞であるカスバという土作りの建物とアーモンドの花の組み合わせがモロッコ独特の景観をつくり出していました。
さて、私たち一向はバスでカスバ街道を走り、途中の小さな村で休憩をとることにしました。バスを降り、村の中を進んでいくと途中で村の子供たちが興味津々な様子でくっついてきます。そのまま村の裏側へ抜けるとそこにはなんとアーモンド畑が広がっています。さらに木の下には大きなビニールシートが敷いてあり、村の女性たちがミントティーとアーモンドのお菓子を用意してくれていました。その様子はさながら日本の花見です。カメラで花を撮ったり、現地の人たちと触れ合ったり素敵な時間を過ごしました。しかしイスラム教国であるモロッコでは白昼堂々お酒を飲むことはありませんので、アーモンドの木の下でアーモンドの実をつまみながら熱々のミントティーを飲むのがモロッコ流と言えるでしょうか。
今回のツアーではアーモンドの木の他にもお客様の興味を引いた木がありました。それはモロッコ南部に自生するアルガンツリーという木です。マラケシュからエッサウィラへのどかな田舎道をバスで走っていると沿道に濃い緑色の葉をつけたアルガンツリーを見つけることが出来ます。3m~7m程の背丈の木で、枝の先端はとげのように尖っています。オリーブの実にも似た実はヤギの大好物であるため、ヤギが登る木としても有名です。
しかし何よりも最近注目を浴びているのはアルガンの実から抽出されるオイルの成分の素晴らしさです。コスメティックとしてはその保湿力の高さとオリーブオイルの数倍含まれているビタミンEによって老化防止の効果があるのです。さらに食用としてはコレステロールをおさえる効果があるといわれ、伝統の食材、健康に良い食材の発見と保護を理念とするスローフード大賞をとったことで世界的に注目されました。村の女性たち協同組合が生産・販売をするアルガン商品はモロッコのお土産にもおススメです。近隣の村やエッサウィラの街の女性たちの肌が綺麗なのはきっとアルガンオイルのおかげなのでしょう。(小畑)
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