厳かなエンナ、華やかなピアナ・デリ・アルバネシの祭典(シチリア)
まず、聖週間で訪れます、エンナは、シチリア島の丁度中心部に位置し、人口約2万8千人の小さな町です。標高948mと高い高度に位置する為、「シチリアの展望台」とも呼ばれてもいます。エンナの町の中心部は、その中でも最も標高の高い部分に広がっています。町はギリシャ人、ローマ人、アラブ人、ノルマン人と支配者が変わり、その人々が残していったアラブ風の路地やノルマン風の塔やお城もあり、小さいながら、見所もあります。
エンナの聖週間では、パレードを見学しますが、非常に厳粛な雰囲気の中で執り行われます。全身、目以外は白いマントの様な物に身を包んだ人々が、教会から続く町のメイン通りから~町の中心外へ続く通りを約、3~4km程行進します。パレード中は私語厳禁な為、行進する人々の擦るようにして歩く足音位しか聞こえないほどでした。他では類を見ない様な厳かな雰囲気のエンナの聖週間が実際に目の前で展開され、自分がそこにいるのがとても不思議な印象を受けました。参列者だけでなく、沿道の人々も厳粛な雰囲気に包まれ、敬虔なカトリック国イタリアの普段は見えない一面を目にした思いです。
そして、その2日後には、ピアナ・デリ・アルバネシでの復活祭を見学しました。ピアナ・デリ・アルバネシは、パレルモの郊外に位置する人口約6千人の小さな町です。町の名の由来にもなっているアルバネシとはアルバニア人のことを差します。この地には、アルバニア系の住民が多く、現在もアルバニアの方言を話す人々も多く、教会ではギリシャ正教が受け継がれています。
復活際は午前中に教会でミサが行われ、午後からは、町のメイン通りの200~300m程を、美しい伝統衣装を身にまとった若い女性達や子供達が中心に歩きます。そして、最後にイースターエッグが投げられ締めくくられます。数ある復活祭の中でもピアナ・デリ・アルバネシを訪れているのは、カトリック教徒が多いイタリアでは珍しく現在も正教の伝統を受け継いでおり、復活祭の衣装も代々受け継がれてきた絹の衣装に金の刺繍やアクセサリー等と、アルバニアの伝統を色濃く残しており、民俗色を強く感じ取ることができる為、非常に見応えがある復活祭だからです。
加えて、ピアナ・デリ・アルバネシには、元々歴史的に様々な支配を抱いた影響で、血も様々に混ざっている為か、イタリア本土よりも彫りが深い顔立ちの方が多く、美しい女性が非常に多いのも見所の一つでしょう。今回、祭典で出会った美女だけでなく、将来有望の可愛らしい少女や子供達にも出会いたい方には是非お勧めです!!(井手)
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