バオバブの並木道で見る夕陽(マダガスカル)
インド洋に浮かぶマダガスカル島を巡る『マダガスカル楽園紀行8日間』から帰国しました。このマダガスカル島はユーラシア大陸・北アメリカ大陸・オーストラリア大陸などの六大大陸に次ぐ、『七番目の大陸』と言われています。
それは、島の大部分が、かつてのゴンドワナ大陸である古代以前の楯状地であり、海に隔絶された為、他の大陸の動物や植物の影響を受けずに独自進化を遂げたからです。
キツネザルもそうです。尻尾が長いワオキツネザルやシーファカ。日本のCMでも一斉を風靡した横っ飛びのベロシーファカというと皆様にも馴染みがあるかもしれません。
キツネザル類で体長が一番大きい(成人すると70cmくらい)ペリネの森に棲むインドゥリにも、運がよければ会えるかもしれません。
植物も、このマダガスカル独特のものが多くあります。
マダガスカル航空の尾翼にも描かれている『旅人の木』や『金棒の木』などです。
今日はその中でも絶対外せない『バオバブの木』に関してレポートしたいと思います。
『バオバブの木』は世界に11種類あり、その7種類がこのマダガスカルにのみ自生してい るそうです。天に向かってまっすぐ巨大な樹が生えていて、天に毛羽立つように枝が伸びているその様子は迫力があります。絵本の中に居るような不思議な原風景を見た時は、ただ息を呑み、感動で言葉にならない感覚に襲われました。
さて、しかしながら、何故、そんなにもバオバブが巨木に成長するのでしょうか。
未だ謎は多いそうですが、一説には樹皮の下に葉緑素の層を隠し持っていて、成長が著しく促進されると言われています。
首都のアンタナナリヴを飛行機で出発してから約1時間。バオバブの並木道で有名なムルンダヴァに到着します。到着直前でした。お客様の一人が声高に叫びました。「あっ!バオバブの木が沢山!」上空からバオバブの並木道が見えて、胸にこみあげるワクワク感。そして、程なく飛行機は着陸しました。
早速4WDに分乗して、バオバブの並木道へいざ出発!高まる鼓動、車窓からは夕焼けに染まる朱色の空がとても綺麗でした。湖面にはホテイアオイの青い花が満開で華やいでました。そして、いよいよ到着。皆様、待ちきれずに4WDから飛び降りて、陽の入りが見えるポイントへ移動。沈みゆく太陽。橙色に染まる空。黒いシルエットのバオバブ。感動の瞬間です。
ただただ、じっと目を凝らし、その光景を胸に焼き付けました。皆様も感動で言葉にならない様子のようでした。
夕陽が沈んでから暗くなるまでの時間は『マジックタイム』と呼ばれていて、実は空の橙色が綺麗なのは、沈む瞬間ではなくて、沈んでからなのだそうです。
皆様、心が暖かな何かで満たされたようでした。宿泊するロッジへ向かう途中も興奮が冷めやらず体がドクドク脈打っている感覚を憶えました。
ここでしか出逢えない不思議の国マダガスカルでの夢のような体験でした。(高山)
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