大迫力のビクトリアの滝へ!(ザンビア、ジンバブエ)
世界三大瀑布のひとつ、ビクトリアの滝。今の時期は雨季から乾季の移行期で、滝の水量が最も多い時期だけあって、観光時は防水のための完全防備で臨んでも、滝の水煙でずぶ濡れになり、まるで武者修行のように、全身でその迫力を体感することとなります。
ビクトリアの滝は、イギリス人の宣教師リビングストンによって1855年に発見され、当時の女王にちなんでその名が付けられました。滝のちょうど国境にあたる付近に「リビングストン島」と名づけられた中洲があります。ガイドさんの話によれば、リビングストンが滝を発見した際に、その中洲にカヌーで辿り着いたというから驚きです。彼がビクトリアの滝を発見したのは乾季の11月と言われていますので、今より水量は少なかったにせよ、ビクトリアの滝の迫力を目の当りにしている私たちには冗談かとも思える逸話です。
ここで、ビクトリアの滝を発見したリビングストンについて。彼の功績を鑑みれば、「探検家」としての印象が強くなるのは当然のことですが、彼の第一の目的は、キリスト教の伝導であり、当時盛んに行われていた奴隷貿易を信仰と文明の普及によって撲滅しようというものでした。隣国ボツワナのチョベ国立公園の観光からビクトリアの滝の観光拠点としたザンビアのリビングストンという町へ戻る途中、シモンガという小さな村に立ち寄りました。電気も水道も通っていない、貧しい村です。しかし、その村の教会は、祭壇も十字架もない簡素な建物ですが、毎週日曜日には礼拝が行われ、しっかり教会として機能していました。リビングストンによって始まった伝導は、時を経てしっかりと実を結んでいるのだなぁと実感できる場所でした。
ビクトリアの滝の発見後の、彼の晩年の活動はあまり評価されなかったとも言われていますが、当時、「暗黒大陸」と呼ばれたアフリカ大陸に光を当てたと言っても過言ではない、偉大な功績を称えられ、彼は現在イギリスのウェストミンスター寺院に眠っています。折しも、私たちが観光を行った前日は、ウィリアム王子とケイト妃のご成婚が、彼が眠るその場所で執り行われた日。ビクトリアの滝を見つめる彼の像も、誇らしげに微笑んでいるかのようでした。(弥永)
※このツアーの約1月前に撮影された動画もご覧下さい。
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