2011年6月16日 (木)

エーゲ海クルーズと宙に浮かぶ修道院、メテオラ(ギリシャ)

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先日、「ギリシャ周遊とエーゲ海クルーズ9日間」より帰国致しました。この旅は、3泊4日のエーゲ海クルーズの後、ギリシャ本土ではデルフィ・メテオラまで足を伸ばすという毎日が充実した日程となっています。

エーゲ海クルーズでは、40,876トンのルイス・マジェスティ号に乗船し、ミコノス島・エフェソス・パトモス島・クレタ島・サントリーニ島の4箇所に寄港しました。その中でも、「神学者聖ヨハネ修道院と黙示録の洞窟」という素晴らしい世界遺産がありながら、まだあまり知られていないパトモス島で見つけた“美味しいもの”をご紹介したいと思います。

パトモス島で滞在できる時間はわずかですが、港町はそれほど大きくないので30分もあれば一周できてしまうくらいです。まず、飲み物編のお勧めはカフェ・フラペチーノとミノスビールです。ミノスビールはパトモス島以外でも手に入りますが、スーパーで見つけた350ml缶はなんと1本0.8€!第3のビールではないかと疑いたくなるほどの安さです。「普段はあまり飲まないのよ。」というお客様も一気に飲み乾してしまうほど、麦の味が濃厚で美味しいそうです。今回はツアーを通して気温22~28℃だったこともあり、観光後の疲れた体にミノスビールが最高の1杯となったようです。お菓子編のお勧めは、プーギーとチーズパイ。プーギーは小麦粉を使った甘いお菓子で、特に私たちのガイドも一押しだったのがチーズパイ。卵が多く使われているのが特徴で、店によって形・大きさ・味が異なります。1個1.5€~なので、それぞれのお店のものを食べ比べてみるのも良いでしょう。私は3店を見てまわったうち、一番美味しそうなチーズパイを試してみました。日本のベイクドチーズケーキに近く、チーズの風味がしっかりと出ていて、少し甘めのカフェ・フラペチーノとの相性がぴったりでした。

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クルーズ船を下りて、次に向かったのはギリシャのほぼ中央に位置するメテオラです。ピンドス山脈の麓に広がる台地に、空に向かってそそり立つ奇岩群があり、その奇岩の頂上の僅かなスペースに修道院があるのです。メテオラとは「中空に浮く」という意味のギリシャ語で、その名の通り高さ数百メートルの奇岩の頂点に建つ修道院は下界とは隔離され、宙に浮いているように見えます。20世紀初頭に階段や橋が掛けられるまでは、命がけで簡易的に設置された縄梯子や巻上げ機を使って物資や人を上げ下げしていたというので驚嘆するばかりです。

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メテオラの修道院群の中でも一番高く、一番古く、一番大きな修道院である大メテオラ修道院のテラスから景色を眺めていると、私たちのガイドが「あそこを見て!」と声を上げます。目を凝らしてガイドが指さす方向を見ると、隣の奇岩に三人のロッククライマーがいました。彼らは、頂上からの景色を堪能し、まさに奇岩を下ろうとしているところのようでした。もちろん、現代式のロッククライミングの道具を使用していましたが、メテオラに階段ができるまで修道士たちがそうしていたように自力で登るのは容易なことではありません。場所によっては90度以上に反り返る岩を登らなければならないのですから、頂上に達したときの喜びとそこからの景色は彼らだけが味わうことができる、特別なものとなるでしょう。

3~5月は野花の季節で、赤・黄色・ピンク・紫・白と可憐に咲く花に囲まれた修道院や遺跡の写真を撮ることもできます。メテオラに向かう途中では、一面レッドポピーの丘を見かけました。アネモネ・エニシダ・ハナズオウ等、時期によって花の種類も異なるので、どんなお花畑に出会えるかも旅の楽しみの1つになります。

(鈴木寛子)

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