2011年6月15日 (水)

馬を立ち乗りする男(ハンガリー)

Mastard

先日、「ハンガリー大周遊 11日間」より帰国しました。近隣国とセットで首都ブタペストやその近郊のみを訪問するツアーが多い中、このコースはハンガリーだけをじっくりと巡って8つある世界遺産を全て訪れ、南はクロアチア、北はスロヴァキアとの国境付近まで足をのばします。今回は、ちょうど菜の花や野花、いい香りのライラックや白やピンクのマロニエの花が満開で、ハンガリーは春の光に満ちていました。

Horse2

ハンガリー東部にはプスタと呼ばれる大平原が広がります。春を迎え、青々と生い茂る大平原の中、ツアーではホルトバージ国立公園を訪れました。ここはハンガリー最初の国立公園です。琵琶湖の約1.2倍の面積を持つ広い園内は馬車で移動し、ガタゴトと心地よい揺れを感じながら草原に放牧されている動物を見に行きます。途中、マルガリータという種類のブタ(何と9割が脂肪で出来ているそう)や角のするどい灰色牛、ユニコーンのようなねじれた角を持つラツカというヤギたちに会い、いよいよ馬のいる場所へ。青い衣を身に着けた馬術師と馬が登場しました。前に三頭、後ろに二頭、全部で五頭の馬を操り、全速力で走らせます。馬術師は後ろの馬の背に片足ずつ乗っています。一歩間違えば落馬し大怪我をしてしまう危ない乗り方でも彼は平気な様子。それはもう、お見事としか言いようがありません。この乗り方はオーストリアにあった想像で描かれた絵を真

Guyash

似してみたことから始まったそうです。その後は馬をテディベアのように座らせたり、地面に伏させたりと馬は男たちに従順です。この動作は、200年くらい前に義賊が当時のハンガリーの岡っ引きから逃げるために編み出された技です。義賊は貴族から金銭を盗み、貧しい者たちを助けましたが草原ばかりのこの場所で隠れるのは困難、そこで背丈の低い草の中で馬を伏させて隠れたそうです。プスタツアーの後は国立公園内のレストランで昼食。牛飼いのスープ、グヤーシュ(トマトなどの野菜と牛肉のスープ)を頂きました。大草原で生み出されたハンガリーの代表料理をまさに草原で食す、最高の贅沢でした。

ハンガリーの北東には、世界遺産にも登録されているアグレテクの鍾乳洞群があります。全長は25キロ、うち5キロはスロヴァキアの国土で、ヨーロッパの中でも指折りの規模を誇る鍾乳洞です。ツアーはその一部を見学しますが、5時間、9時間歩く本格的なコースもあるそう。一年中8℃前後の気温で、今回訪れたときの外の気温は23℃位だったので冷蔵庫の中にいるようです。上着を着ていざゆかん!鍾乳石や石筍の形になぞらえた名前が付けられた「カメの部屋」、「トラの部屋」、上から垂れ下がる鍾乳石と下から伸びる石筍がくっ付き石柱になったもの、古代人の骸骨が見つかった空間などを見学していきます。小川も流れていて水の中に生息する小さな生物も見られました。500種もいるそうです。そしてなんと、鍾乳洞の中に「コンサートホール」と呼ばれる広い空間がありました。洞窟の響きの良さを味わうために洞窟ガイドが音楽を流してくれました。ここでは本当にコンサートや結婚式も行われるそうです。
素晴らしき洞窟の世界ですが、気をつけることは鍾乳石に触らないこと。人間の皮脂が少しでも付着すると鍾乳石が破壊してしまうのだとか。見学の道はコンクリートで舗装されています。そのコンクリートの上に鍾乳石の先端から落ちる水滴からできる小さな石筍がありました。ゴルフボール位の直径に1センチにも満たない高さですが、その大きさになるのに19年かかったそうです。「石の上にも3年」といいますが「石の上にも19年」が足元にありました。気が遠くなるような時間の流れで、自分の過ごしてきた年月はなんてちっぽけなんだと思わされます。見学を終えて陽光眩しい外の世界に出ると、森の向こうはスロヴァキアだとガイドが教えてくれました。Cave
見ごたえ十分な大平原に鍾乳洞、ハンガリーの真の魅力は地方にあり!を実感した旅となりました。(名倉)

ハンガリーのツアーはこちらから

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