2011年6月 9日 (木)

ユニークな動植物に会いに行こう!~ガラパゴスクルーズにて~

Gunkan

 先日、「世界遺産の街、キトとガラパゴスクルーズ9日間」より帰国致しました。エクアドルは「赤道」という意味の国名どおり、赤道直下に位置する国。しかし、首都のキトは標高2850mにあるため、高原の避暑地のように爽やかな気候でした。一方、飛行機でガラパゴス諸島の入口である「バルトラ島」に降り立ち、タラップを降りると、もあっと南国特有の湿った風が吹き、ガラパゴスにいよいよやって来た!という気分になりました。

 さて、ガラパゴス諸島は、南米大陸から約1,000km離れた太平洋上に、海底火山の噴火によってできた島々で、これまで一度も大陸と地続きになったことがない「海洋島」です。こうした海洋島にいる生物たちは、遥か遠い昔に何らかの方法で島にたどり着き、周りの環境に適応しながら独自の進化を遂げたものが多く、ガラパゴスには固有の動植物が数多く生息しています。

Aoashi

 また、ガラパゴスの鳥達は、ライオンやチーター等、大型の捕食者が今日まで生息していないため、人間さえも恐れません。日本で例えば雀に近づくと、あっという間に飛び立ってしまうと思いますが、ガラパゴスに棲む鳥たちは全くその逆。むしろ好奇心をもって私達の方に飛んできたり、どんなに近づいても知らぬ顔で木々に止まっていたりします。観光客に人気のアオアシカツオドリも、赤い喉袋をふくらませたグンカンドリも、カメラを向けて近づいても動じることはなく、まるでポーズをとってくれているようです。
 そして、ガラパゴスを訪れる際、注目して頂くと面白いのはその植生です。ガラパゴスにはウチワサボテン、ハシラサボテン、ヨウガンサボテン等3種の固有のサボテンが生えていますが、イグアナやゾウガメ等のサボテンを食する動物達が島に生息しているかどうかで、その形態が変わってきます。例えばイグアナやゾウガメが生息している島のウチワサボテンは背が高く、茎もしっかりと硬くなり、まるで木のよう。また、簡単にかじられないよう、とげもしっかりついています。一方、そうした動物達が全くいない島のウチワサボテンは背も低く、指で触れても大丈夫なくらい柔らかいとげがついています。

 世界中のどこにも似た場所がないガラパゴス諸島。この動植物の楽園を永遠に守る為、私たち人間はそっとお邪魔させて頂きます。(川井)

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