ユニークな動植物に会いに行こう!~ガラパゴスクルーズにて~
さて、ガラパゴス諸島は、南米大陸から約1,000km離れた太平洋上に、海底火山の噴火によってできた島々で、これまで一度も大陸と地続きになったことがない「海洋島」です。こうした海洋島にいる生物たちは、遥か遠い昔に何らかの方法で島にたどり着き、周りの環境に適応しながら独自の進化を遂げたものが多く、ガラパゴスには固有の動植物が数多く生息しています。
また、ガラパゴスの鳥達は、ライオンやチーター等、大型の捕食者が今日まで生息していないため、人間さえも恐れません。日本で例えば雀に近づくと、あっという間に飛び立ってしまうと思いますが、ガラパゴスに棲む鳥たちは全くその逆。むしろ好奇心をもって私達の方に飛んできたり、どんなに近づいても知らぬ顔で木々に止まっていたりします。観光客に人気のアオアシカツオドリも、赤い喉袋をふくらませたグンカンドリも、カメラを向けて近づいても動じることはなく、まるでポーズをとってくれているようです。
そして、ガラパゴスを訪れる際、注目して頂くと面白いのはその植生です。ガラパゴスにはウチワサボテン、ハシラサボテン、ヨウガンサボテン等3種の固有のサボテンが生えていますが、イグアナやゾウガメ等のサボテンを食する動物達が島に生息しているかどうかで、その形態が変わってきます。例えばイグアナやゾウガメが生息している島のウチワサボテンは背が高く、茎もしっかりと硬くなり、まるで木のよう。また、簡単にかじられないよう、とげもしっかりついています。一方、そうした動物達が全くいない島のウチワサボテンは背も低く、指で触れても大丈夫なくらい柔らかいとげがついています。
世界中のどこにも似た場所がないガラパゴス諸島。この動植物の楽園を永遠に守る為、私たち人間はそっとお邪魔させて頂きます。(川井)
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