2011年6月28日 (火)

アカシアの風吹く大連から(中国)

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「アカシアの風吹く大連からロシアの薫り残すハルピンへ 8日間の旅」より帰国致しました。このコースはかつて満州国といわれた中国東北部、(大連・旅順・瀋陽・長春・ハルピン)を旧満鉄路線にも乗車しながら効率良く周り、当時の面影の残る場所を訪れるコースです。
私達が、まず最初に訪れたのは、軍港が有名な旅順。この港は軍事拠点の為、今でも撮影禁止なのです。ホテルの部屋の窓からは、旅順港や軍艦を望むことが出来ました。旅順港の夜景を眺めていると、かつて、この港をめぐり、日本、ロシア、中国が激しく争い、戦ったことが信じられない程、静かで美しく、何だか不思議な気持ちになりました。翌朝は、旅順港付近を散歩されたお客様もいらしたようです。旅順では、「203高地」、「水師営」、「日露監獄」など、主に日露戦争に関係する地を巡りました。
翌日、私達が大連に訪れた時、アカシアはまだ蕾の状態。満開の真っ白なアカシアの花を想像していたお客様はとてもがっかりされたのではないでしょうか。「この旅行中に、はたしてアカシアの花は見られるのだろうか?」そんな不安が頭をよぎります。しかし、旅は進みます。

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いよいよ、旧満鉄路線への乗車。大連から列車にて瀋陽へと向かいます。車内では、現地の美味しい鉄観音茶とお菓子を食べながら、様々な話をしました。車窓からの風景も楽しみの1つです。
 瀋陽では、「瀋陽故宮」、「北陵」、「張学良旧居陳列館」等を訪れました。また、夜は餃子の老舗を訪れ、何種類もの餃子を食べ比べながら味わいました。
また、バスでの移動中、子供達の小学校からの下校風景を目にすることがありました。そこで、驚いたのが、子供達を迎えに来る親や親戚の様子です。校舎から出てくる我が子を早く見つけようと皆、必死でフェンスから校庭を覗き込み、声をかけたり、手を振ったりしています。自分の子を見つけると、親がランドセルや鞄を持ってあげている姿がとても印象的でした。中国では、「一人っ子政策」の為、子供はとても大切に育てられます。今回はそれを象徴する光景を見たような気がしました。お客様もあまりの親御さんの一生懸命な様子に圧倒されていた様子でした。
翌朝、朝早くから列車に乗車。瀋陽から長春に向かいます。今度の列車では現地の方と相席となりました。言葉は通じなくても、笑顔で会釈すると、現地の方も笑顔で答えてくれました。現地では向日葵の種が大人気。向かいの席の方々は、列車の席で種が入った茶色の袋を抱えながら、歯で器用に皮を剥いて、美味しそうに食べていました。
お客様には、列車の中で乾燥果物とお茶をお楽しみ頂きました。あるお客様は、乾燥果物を包んでいた紙で折鶴を折って、相席になった現地の子供さんに、渡していらっしゃいました。このような交流が出来るのも、列車の旅ならではです。
長春は、かつての満州の首都、新京。「偽皇宮陳列館」では、ラストエンペラー、溥儀の部屋がそのまま残されており、そこで生活していた人々の足音が聞こえてきそうな気さえしました。また、日本がこの地の歴史に大きく関わっていたことを改めて実感しました。他にも、「儀満州国務院」、「南湖公園」などを訪れました。時折、強い雨も降りましたが、私達が外に出るときはいつも魔法の様に急に雨が上がりました!晴れ男、晴れ女がたくさんいらしたようです。
さて、いよいよ最北の街ハルピンへ!今度の列車は8人用の個室式。向かいあった座席でとてもリラックスして過ごせました。
ハルピンでは、「聖ソフィア教堂」をはじめとする、ロシアの影響を受けて建てられた教会や建物群等を訪れました。中央大街でのフリータイムを利用して訪れた「スターリン公園」では、公園でゆっくりくつろぐ人々や、美しい松花江を眺めながら、散策を楽しみました。
 そして、いよいよ今度は、航空機で大連へ戻ります!「アカシアは咲いているだろうか?」皆、思っていたことは同じはずです。大連では、「旧満鉄本社」、「旧日本人街」、「中山広場」
などを訪れ、また、懐かしい雰囲気の路面電車にも乗車しました。
そして、いよいよ、アカシア大通りへ!そこで私達を迎えてくれたのは、満開の真っ白なアカシアの花でした!バスの中では拍手が起こりました。大通りでバスを降り、通りを歩くと、アカシアの甘い香りが漂っています!青空の下、爽やかな風に揺られる真っ白な花はとても可憐でした。(中野)

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