心温まるパプアニューギニア
今回は、旅行中にあった心温まるお話です。それは、夕食の時でした。お会計をしにレストランをちょっと出ると、子供達が30人以上集まっていました。ロッジに泊まっているのは私たちグループだけだし、こんな沢山の部屋はここにはない。何だ?!と思っていると、ロッジのオーナーが「この子たちは近くの小学校の子ですが、今日の昼にどこかであなた方を見かけ是非とも会いたいとやってきたのです」と5人の先生が引率してやって来たのです。ロッジの周りは外灯もない真っ暗なジャングル。雨も降るその暗い道を2~30分歩いて、です。続けて「あなた方の夕食の邪魔はしたくないから、レストランの周りを並んで歩くので、見てもいいですか?」子供たちはすでに隙間だらけの壁から興味津々に覗き込んでいました。
その事をお客様にお話したところ、せっかく子供たちがこんな夜遅くに来てくれたのだから、と小さな交流会をしました。どこかで誰かが握手した途端、私も、私も、と握手の嵐。英語がわかる子供は質問をなげかけてき、また生徒全員で学校の歌や歓迎の歌など歌ってくれ、私たちとも一緒に歌った「幸せなら手をたたこう」は、その周辺のジャングルに響き渡るぐらいの盛り上がりでした。あまりの純粋な子供達、純粋なままの大人達に胸があつくなりました。
つい7~80年前までパプアニューギニア高地に住む人々は文明とは縁のない生活を送っていました。外の世界とは接触もなく、自然とともに暮らしていた。それが突然空から飛行機で白人(金鉱を求めてやってきた)がやってきたのだから驚かないわけがありません。神は空からやって来るという神話が残るパプアでは、白人のことを神と信じる人がいたぐらいです。
パプアニューギニアの人は、その時からずっと、驚きを受け入れてやってきたのですね。本当に人なつっこく、愛嬌があります。国名にもなっている「パプア」は「縮れ毛」の意味。
くりくりの髪の毛、パッチリと大きい目を見開いて、いつもどこからともなく屈託ない笑顔でやってきます。市場へ行っても、カルチャーショウの会場でも村を訪れても、人だかりは常に私たちを中心にありました。バスの中にいても気が抜けません。道路脇にいる人たちは常に私たちに笑顔で手を振り、車内からカメラを向けると周りの人たちと気取ってハイポーズ!!観光地だけでない、人の温かみなどが伝わる国を旅するのも素敵ですよね。
(岩間)
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