2011年7月25日 (月)

101歳の鉄道で氷河へ!ベルニナ線乗車体験

先日、スイスの添乗に行ってきました。毎日信じられないくらいの晴天に恵まれ、まるで絨毯のように一面に咲く野花と、頂上までくっきりとした姿を見せる数々の名峰を満喫することが出来ました。
今回のツアーでは、2008年に世界遺産に登録されたことで一躍注目度が高まったベルニナ線に乗車しました。

Bernina_express

ベルニナ山群への拠点、サンモリッツから国境を越えたイタリアのティラノまでを結ぶこの線は、氷河が目の前に迫る絶景ルートを走ります。1910年に開通してから今年で101年目。数千メートルの高さに鉄道を走らせることで発展してきたスイスの人たちの技術が結集されたベルニナ線の最高地点は2253m、最低地点は429mで、高低差はなんと1824m。ユングフラウ鉄道に代表されるように標高3千メートルを越える展望台まで登るような登山列車を作ってきたスイスにとって、標高差2千メートル弱は驚くほどのものでもないように思われますが、このベルニナ線は他の登山鉄道とは大きく違う点があります。千メートル以上の高低差を登る列車には通常アプト式のラックレールが用いられ、歯車を噛み合わせるようにして急勾配を登っていきます。しかし、ベルニナ線はこれだけの高低差がありながらアプト式を採用しておらず、普通の粘着レールを走ります。

べルニナ線には、粘着レールの上を走りながら高低差を克服する為の面白い工夫がされています。

一気に上ると急勾配になってしまう部分のレールをぐるぐるとらせん状に配置することによって、勾配を緩やかにしているのです。ですから、車窓を眺めていると右に見えていた氷河が左になったり、普通の列車ではありえない景色の流れを楽しめます。また、アプト式登山列車が急勾配を登る時に聞こえる、ガラガラというラックレール特有の音と振動がなく、するすると滑らかに、いつの間にか高度をあげているのです。例えるならばアプト式がジェットコースターで最高地点に上っていく感じだとすると、ベルニナ線はエスカレーターでするするっと上がっていく様な感じでしょうか。滑らかなぐるぐるを何度も繰り返し、ベルニナ線は粘着2本線路の鉄道としてはヨーロッパ最高地点、標高2253mのオスピッツィオ・ベルニナ駅まで登っていきます。

Vadret_da_palu_2

サンモリッツを出発した時、空には真っ白な雲が立ち込め、周りのベルニナ山群はほとんど見えない状態でした。しかし、ベルニナ線に乗って走るうちにみるみる車窓の空が明るくなり、美しい氷河と山群が姿を現しました。実際には高度が上がったために下に垂れ込めていた雲を抜けたのですが、ガリガリと上に登る感覚がしないベルニナ線に乗っていると、走っているうちにいつの間にか別世界に来てしまったような感じでとても新鮮でした。
オスピッツィオ・ベルニナ駅を過ぎると、青い空のしたで真っ白に輝くパリュ氷河が目の前に現れました。氷河から流れ落ちる水が3段の滝になり湖に注ぐ様子は、時を忘れて見入ってしまう美しさでした。(宮澤)

スイスへのツアーはこちらから

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