2011年8月16日 (火)

美しい地中海と険しい山々(南トルコ)

Kekowa

先日、「南トルコ周遊と海中に沈む古代遺跡見学 11日間」のツアーより帰国致しました。
皆様、トルコの観光地と言えば何を連想されますか?多くの方は奇岩奇峰が立ち並び神秘的な風景が広がるカッパドキアや、東西文明の十字路でありトルコ最大の都市であるイスタンブールを連想されるかと思います。また最近では、山頂にコンマゲネ王国時代の神々や王などの巨像が転がるネムルート山、旧約聖書に登場するノアの箱舟ゆかりのアララット山、トルコ最大の面積を誇るヴァン湖など東トルコも徐々に知名度が高まってきています。しかし、今回訪れた南トルコはまだまだ認知度が高くありません。事実、今回のツアー中、どこの町でも日本人に会うことはありませんでした。では、南トルコとはどんなところなのでしょうか?

Termessos

今回私たちは、イスタンブールを経由してアナトリア半島の左下(南西部)に位置するボドルムへ行きました。そこからバスで地中海岸沿いを東へと向かい、最終的には半島の付け根部分にあるアダナまで行きました。このボドルムとアダナの間には数多くの大変見所のある遺跡が点在しています。この一帯は海に面しており、貿易が発展することにより街が形成されていき、また敵の侵入も頻繁にあったことから、頑丈な要塞が造られていきました。これらの遺跡が造られたのははっきりしたことは分かっていませんが、紀元前7~8世紀くらいからといわれています。ここでリキア文明が生まれ、その後この一帯にはギリシア、ローマが入り、それらの文化に多大な影響を受けてながら、独自の文化を育んでいきました。このツアーでは数多くの遺跡へご案内致しますが、ここでは私のお気に入りの遺跡を2つご紹介致します。

まず、4日目にカシュにてケコワ島クルーズへご案内する際に見学できる遺跡です。この一帯は紀元前より街が形成されていましたが、紀元後2世紀の大地震で水没してしまいました。現在では、海の中にぽつんと住居跡があったり、石棺があったりと、それらを遊覧船の上から見学します。そしてこのエリア最大のケコワ島に近づくと、船長さんが床の板をどかしました。するとその床の下にはガラス越しに海底が見えました。そうです、この船はグラスボートだったのです。船はゆっくり進み、所々にアンフォラという輸送用の壺のかけらを見ることができました。また、島の海岸線沿いにも住居の跡がありました。ただクルーズの楽しみはそれだけではありません。何と船長さんが遊泳エリアへ移動し、30分ほど停泊してくれたのです。そこで一部のお客様は水着に着替え泳ぎ始めました。青々とした空の下、地中海を気持ちよさそうに泳ぐ姿を見て、私も泳ぎたくなりました。また停泊中には民芸品屋や、アイスクリーム屋の小船が何隻か近づいてきて、店開きを始めました。

もう1つは6日目に案内するアンタルヤ郊外のテルメッソスです。ここは標高1000mくらいの山の上にある遺跡で、かのアレキサンダー大王も攻撃をためらったと言われています。私たちもここまで行くのにまずバスでひたすらくねくね道を通りました。下車後も時には足場の悪い岩場を通りながら、ひたすら山道を上がりました。現代でもこの道を通るのが大変であることから、無敵のアレキサンダー大王がこの地を攻略できないのも何となく納得しました。そして上り続けること約30分。そこには何と山の上にもかかわらず、円形劇場がありました。こんな険しいところになんでこんな劇場が造れるのか、また周りの山々とのコントラストも素晴らしく、私たちが驚嘆の声を上げたのは言うまでもありません。

今回のコースは地中海岸沿いを巡るので、遺跡はさぞかしケコワ島のような海沿い(あるいは海の中)に集中していると思いきや、このエリアは海の近くが険しいがけになっていることもあり、テルメッソスのような山の遺跡も結構多くあることには正直驚きました。青々とした地中海ももちろん素晴らしいのですが、険しい山々や断崖が点在する。これが南トルコなのでありました。(斉藤信)

トルコのツアーはこちら

|

中近東・北アフリカ情報」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。