モンゴルの大地を駆け抜けて!白熱のナーダム祭へ(モンゴル)
ではそのナーダム際で行われる競技は一体何かというと、まず、モンゴル国伝統の相撲です。
二つ目は、騎馬民族の国の誇るべき競技、競馬。そして三つ目は、大草原での生活で育まれた視力を生かした弓射。首都ウランバートルでは3日間にわたってテレビ中継し、各競技において、その年の一位を決めます。首都以外の都市では、小さいながらも町を挙げてナーダム祭を楽しみます。今回、私たちは、モンゴルの真ん中辺りに位置しかつて都があったカラコルム(現ハラホリン)と、モンゴルの南に広大な面積を占める南ゴビにてナーダム祭を見学してきました。
その中でも特に盛り上がったのが、全速力で駆け抜ける馬と一生懸命ムチを打つ子供に心打たれる競馬競技です。騎手は5~12歳の男女、馬は2~6歳以上で、年齢によって走る距離が異なります。ゴールに近くなると、誰かが「もうすぐ来るぞー!!」と叫びます。その声で、観客全員がぞろぞろとゴール付近に移動し、ゴールする瞬間を待ち構えます。馬が向かってくるはずの方向を見ると、遠くで砂埃が巻き上がっています。そろそろかな、一位は何歳の子かな、と今か今かとドキドキしながら一等馬を待ちます。観光客である私達でさえそうなのですから、現地の人たちはもう大興奮です。砂埃が上がってから約5分、ドドドド…という音と共に、一位の馬が見えました。乗っているのはわずか6~7歳の女の子。しっかりと馬に跨り、一生懸命ムチを振り馬の最後の力を振り絞らせて、感動のゴール!砂にまみれながら大地を全速力で駆け抜けていく馬と幼い子供が生み出すドラマに、騎馬民族の国の誇りを感じてならないのでした。
ナーダム祭は毎年各地で様々なドラマが生まれ、モンゴル民族の力と技を競い、国が一体となって一番強い奴は誰か?!を決めるお祭ですが、民族の気持ちを一つにして気持ちを爆発させる姿には、他の国では見られない凄まじさを感じます。
競馬の他にモンゴル相撲や弓射でも、同じように毎年毎年記録が塗り替えられ、新たなヒーローが生まれます。その瞬間に立ち会えたことが、何よりの宝となった旅でした(奥谷)
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