2011年10月31日 (月)

スーダン、珍食事風景

Naka

先日、「スーダン周遊」より帰国しました。
日本でも南スーダンについては最近よくニュースで取り上げられていますが、何となく「大丈夫なのかな?」「まだ危ないのかな?」というイメージが先行しているのかもしれません。けれど、実際に現地へ行ってみると、観光で訪れる地域に限って言えば、スーダンはとても平和な所だという印象に変わると思います。人々はたいへん人懐っこく、観光客が珍しいのか、どこへ行ってもすぐに地元の人々が寄ってきては一緒に写真に写ってくれたり、立っているとどこからともなくイスを持ってきてくれたり、踊りを見学していると見易い場所を譲ってくれたり、そしてある時はチャイをご馳走してくれたり・・・スーダン人の親切さに何度も出会いました。

Meloe

まだまだあまり観光地化されていない国なので、ツアー中は不自由なこともありますが、そのまだ観光地化されていないところが逆に面白くもありました。
他の国の旅行と一番違うところは食事事情ですが、スーダンは首都ハルツーム以外では観光客に料理を提供できるようなレストランはまだありません。宿泊所にはレストランすらない場所もあります。そのため、スーダンでは専属シェフがツアーに同行して、朝も昼も夜も彼が食事を作ってくれます。朝はお湯の入ったポットを用意してくれるので、コーヒー、紅茶、スーダン名物のハイビスカスティーなどを各々選び、そしてパンにはこれまたスーダン名物のゴマペーストを塗ったりして食べます。昼、夜は温かい料理も出され、今回はデザートにスイカやバナナも用意してもらいました。食器類はお客様に箸やコップを日本から用意して来てもらい、食事の際にはいつもマイ箸・マイコップ持参で集まります。方々からかき集めたテーブルとイスに集まって、専属シェフが作った料理を持参の食器で食べる・・・よそではないようなこうした光景がツアーの中でもとても印象的で、アットホームな空間に包まれ、会話もはずみ、本当に楽しい時間でした。
一方、ハルツームでは専属シェフの助けを借りなくとも食堂で食事をすることができますが、予約システムもまだないため、飛び込みでお店に入ってメニューをオーダーして、出来上がるまでしばらく待たなければなりません。しかしその待ち時間がまたユニークで、どこからともなく次々とセールスマンが私たちのところにやってきます。アタッシュケースに入った指輪を売るサラリーマンや、コップ売り、帽子売り・・・彼らが広げる商品を見ていると料理が出来上がるのもあっという間に思えました。
 
さて、スーダンの観光についてですが、日本にはまだガイドブックもなく、どんなものが見られるのか情報が入ってきにくいところですが、エジプトと隣接しているため、スーダン北部にはピラミッドや神殿跡が沢山あります。現存するピラミッドはスーダンの方が多いほどで、そのハイライトはメロエのピラミッド群になりますが、エジプトよりもやや小ぶりなピラミッドの中には、レリーフまできれいに残っているものもあります。観光客は私たちだけというピラミッド独占状態の中で、サンセットを眺め、反対側に昇る月まで眺めながらぐるっと見て周りました。また、4WDでオフロードを走った砂漠の中に突然現れる神殿には、ヌビアやエジプトの神々、ヌビアの王たちのレリーフがきれいに残っています。例えば、ヌビアのアブダマク神というのがあるのですが、彼は頭がライオン、上半身が人間、下半身がヘビの姿をしており、神殿のレリーフによく登場します。これから、ガイドブックができるくらいまでスーダン旅行が広まればいいなと切に願うくらい、楽しい旅行が体験できました。(飯岡)

スーダンのツアーはこちら

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