北朝鮮の地を踏んできました!
この長白山は、東西200km、南北310kmという広大な規模を誇る山。現在は北麓、西麓、そして近年開放された南麓の3つのルートから観光できます。自然風景区として道路も完備されており、麓から専用バスや4WDに乗って頂上へ向かいます。
西ルート観光の朝。ドキドキしながらホテルのカーテンを開けると天高く雲ひとつない晴天。前日の南ルートのときは天気が悪く天池は霞のなかで一瞬見えただけでした。この朝の青空で一気に胸が期待で膨らみました。西ルートでは、頂上の駐車場から約1300段の石段を頑張って登る必要があります。しかし、登頂した先には、その苦労も吹き飛ぶほどの絶景が広がっていました。息を呑むほど深く青い湖面、水面には山影が映り、白い雲がゆっくりと流れていきます。標高約2200m。これぞまさに天空の湖。まるで天女の翡翠の指輪を思わせる湖でした。しかし湖ばかりに見惚れていてはいけません。天池を見下ろすその地に中国・北朝鮮の国境の碑があるのですから。石碑のこちら側が中国、あちら側が北朝鮮。柵があるわけではないので自由に行き来できるのが魅力です。遠い国とばかり思っていた北朝鮮の地を自分の足で踏みしめることができるとは。驚きの体験でした。
その後は長白山の山麓を観光しながら下っていきます。どこまでも広がる雄大な裾野には目を見張りました。原生林や峡谷の木道をハイキングすることもでき、森林浴を心ゆくまで楽しみました。しかも今回はすでに黄色く木々が染まっており、一足早い秋を味わうことができました。「今年は長白山で紅葉が見えたから、日本では見なくてもいいわ」とはお客様の感想。私も聞きしに勝る長白山の大自然に感服しました。
下界では、中国と北朝鮮との国境を流れる鴨緑江のクルーズを体験しました。手が届きそうな対岸にあるのどかな田舎は北朝鮮。仕事に行くのでしょうか、山道を歩いている男の人や川辺でヤギを放牧している子供の姿が見えました。国境の町・図們では国境の橋を途中まで、つまり国境線まで歩きました。この辺りは、中国といえでも町中にはハングル文字が溢れています。長白山の大自然と「国境」の不思議を感じた旅となりました。(大西)
| 固定リンク
「中国・モンゴル情報」カテゴリの記事
- 山奥にたたずむ要塞?客家土楼とそこで暮らす人々(中国)(2017.12.26)
- まるで巨大エレベーター?三峡ダムシップロック通過(中国)(2017.12.21)
- 青空の中の麦積山石窟へ!(2017.10.03)
- 馬乳酒をご存知ですか?~モンゴル・ゲル体験~(2017.09.14)
- 高山植物と青空の四姑娘山を満喫!(2017.08.17)
コメント