お釈迦様の足跡を訪ねて(インド)
先日、「インド八大仏跡巡りと三大仏教美術館13日間」より帰国しました。このツアーはタイトルの通り、仏教の開祖お釈迦様の聖地とされているルンビニ、ブダガヤ、サールナート、クシナガル、ラージギール、サヘトマヘト、ヴァイシャーリ、サーンカーシャの8ヶ所全てを巡り、仏教美術の傑作が所蔵されているインド博物館、パトナー博物館、マトゥラー博物館を見学するツアーです。
お釈迦様の尊い教えはインドを発祥として東南アジア、中国、朝鮮を経て日本へと伝わりました。三蔵法師として知られる玄奘も仏教を学ぶためにこの地を訪れたことは有名です。しかしながら、時代と共にヒンドゥー教の大波に呑まれ影響力を失っていった仏教。現在、インド人の仏教信仰はありません。それでも、伝播していった前述の国々には根強い信仰によって仏教が定着しているのは日本を見てみても明らかです。今回訪れた聖地のなかで最も印象に残っているブダガヤでは巡礼者の真摯な信仰心を感じとることができました。
ブダガヤはお釈迦様が悟りを開いた地であることから一番の聖地とされています。ここには立派なストゥーパ(塔)の形をしたマハーボーディ寺院があり、アジア諸国から訪れたたくさんの巡礼団やお坊さんが寺院を囲んでいました。2600年前にお釈迦様が行ったように、菩提樹の下で瞑想している人々の煩悩や雑念を追い払ったような清々しい顔を見ると私達もハッとさせられる思いでした。
どの仏跡にも仏像等の礼拝対象は少なく、菩提樹や仏教を表す5色の旗ばかりが見られます。これは原始仏教の信仰の姿でもあり、聖地にやってきたんだという達成感が湧いてきます。
一方、博物館ではお釈迦様の生涯の物語を題材にした彫刻や素晴らしい仏像に触れ、仏教に対しての理解も深まりました。 (お釈迦様の物語に関してはこちらのブログ)
ツアーを終えて、普通の旅行の楽しみよりも何か別の手ごたえを感じられるのは聖地を巡るツアーならではでしょう。(小畑)
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