2011年12月 5日 (月)

新無形文化遺産の「ファド」の調べ(ポルトガル)

Fado_3

最近、ポルトガルの民族歌謡「ファド」が無形文化遺産に新たに登録されたというのはご存知ですか?丁度ポルトガルのツアーより帰国してからすぐの出来事でした。
先日、「滞在型で満喫、ポルトガル旅情 10日間」より帰国致しました。連泊中心でゆとりのある日程でポルトガルにじっくり滞在し、国内にある13ある世界遺産のうち7つを巡るツアーです。訪問した時は11月中旬、紅葉も真っ盛りで黄色に色づいた葉が町に彩を与え、秋の訪れを感じる旅となりました。


さて、冒頭にもある「ファド」でございますが、日本ではあまりよく知らない方が多いと思います。たとえて言うならポルトガル版演歌。元々「ファド」とはポルトガル語で「宿命」という意味。歌詞のテーマは別離や失望、涙をそそるようなものが多く哀切な曲調が主です。ポルトガル最古の大学があるコインブラの町では、学生の歌う「ファド」がありますが、その「ファド」は反対に少し陽気で明るさを帯びているのが特徴です。
歴史では様々な民族がポルトガルのあるイベリア半島の領土を求めてやってきました。その結果、多種多様な民族が住んでいることなどが「ファド」の性格を形作っているのではないかとも言われています。Poruto_3


ツアーでは、リスボンでファドを聴く日程がございましたので、私も生のステージを聴いてまいりました。路地の並びに建つ、地元の人が行くようなお店で会場は非常に賑わっていました。ポルトガルは料理もおいしく名物料理が盛りだくさんの国ですので、この日はやわらかいタコの天ぷら(ちなみにテンプラはポルトガル料理が起源という説があります)とカルディラーダ(ポルトガル風ブイヤベース)をお召し上がり頂きました。Rocacape_3


食事が一通りでてくると、いよいよファドショーの始まりです。初めはポルトガルのフォークダンス。アコーディオンと打楽器で会場もひとつになり楽しく盛り上がります。その後、ステージの照明は暗くなり、自然な柔らかい光を浴びたステージでファドの歌が始まりました。2本のギターと歌声のみの演奏で最初の男性歌手は歌い始めます。彼の最初の一声で会場はノスタルジックな雰囲気にガラリと変化しました。ファドの心は「サウダーデ」とも言われています。「サウダーデ」とは郷愁、懐かしさや、やるせなさ、愛する者の不在を嘆くような気持ちをさすもので、歌詞はポルトガル語なのでまったく分かりませんが、その心につきささるような哀愁こもった歌声を傾聴していると、夜も一気に更けてしまいました。そして素晴らしい歌声に感動された方は、思い出の記念品として「ファド」のCDを購入されていらっしゃいました。

日本では「能楽」が無形世界遺産に登録され、去年は南欧のスペインのフラメンコが登録されました。ファドはまだまだ日本での認知度は高くないですが、今後、この世界遺産登録を期に、日本でもなじみのある音楽のジャンルになってもらえたらなと願います。(霍間)


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