2012年1月27日 (金)

マルタ島にベツレヘム出現!?(マルタ共和国)

先日、「陽光のマルタをめぐる7日間」のツアーから帰国しました。
マルタの野花とサボテン アフリカ大陸からはわずか約300㎞の場所に位置し、温暖な地中海に浮かぶマルタ島では1月にも関わらず、早くも野花が咲き、畑にはみずみずしく、鮮やかな新緑が広がっていました。 晴天時の島は陽光に溢れ、地中海ならではの明るい雰囲気とともに、一足早い春の息吹を感じることができた旅でした。

今回の旅では、12月から続く季節限定の体験村、ベツレヘムに行ってきました。
島国マルタ共和国は、マルタ本島と小さなゴゾ島、更に小さなコミノ島という3つの島がから成り立っています。
ゴゾ島の港から程近い畑の中に2000年前のベツレヘムをイメージし、屋台が並ぶイベント村が作られていました。クリスマス前の12月から年明けまでの約1ヶ月間イエス・キリストが生まれた時代の生活を体験できるのです。
ベツレヘムの青空市場 当時の衣装を纏った売り子達の声が飛び交う青空市場ではマルタ地産の果物や野菜、特産の蜂蜜やサボテンのジャムが並び、皆、熱々ホクホクの焼き栗を頬張り、お祭り気分に浸りながら歩いています。ホットワインを出すカフェの隣にはホカホカ焼きたてのパンが並ぶパン屋があります。長い行列の先でマルタ人たちが買い求めていたのは「ハニーリング」というクリスマスの伝統菓子。リング状の乾パンの中に黒砂糖と蜂蜜、シナモンなどのスパイスを練ったあんこがギッシリと詰まった重量感溢れるお菓子で、ほのかな甘みとスパイスの風味がある不思議な味。慣れると病みつきになりそうです。
そして村内には宿泊できる宿もあり、なんと宿泊客は衣装を着なかればいけないという決まりがあるなど、ベツレヘム体験はかなり本格的です。

「ベツレヘム」の「クリスマス」ということは、どこかにイエス・キリストが生まれた厩があるばずです。しばらく村内を探すと、やはりありました!
聖家族の厩を発見!

ベツレヘムの聖家族 驚いたことに、父ヨセフ、母マリアに扮した穏やかな若い男女カップルの他に、イエス・キリスト役の小さな赤ちゃんが布に包まれて聖母マリアに抱き抱えられていました。
やはりこの厩が一番の人気スポットで、この静かな聖家族を写真に収めたマルタ人は一様に嬉しそうでした。

ちなみにカトリックの国々では、クリスマスが近づくと厩でイエス・キリストの誕生の場面をかたどった人形や建物のミニチュアを各家庭や教会、ホテルのロビーなどで飾る習慣があります。クリスマスシーズンが近づくと、このミニチュアを町のいたるところで目にするようになります。このクリスマスの飾りは、イタリア語で「プレゼーピオ」と呼ばれており、マルタ島のベツレヘム体験村はこのプレぜーピオをよりリアルに再現したもの。
カトリック教徒が90パーセント以上を占め、熱心に教会へ通う人々が多いことで知られるマルタ人達も家族連れでやってきて大賑わい。訪れた地元の人々もご近所さんや顔見知りの売り子達と立ち話を楽しんでいます。
普段からコミュニティーの繋がりを何よりも大切にするマルタ人。
そして普段の観光中ではあまり実感できないマルタ人の篤い信仰心。
地域密着型の体験村、マルタ島のベツレヘムでマルタ人の自然な素顔を垣間見たような気がします。(上田)

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