2012年2月23日 (木)

パリの左岸を闊歩する

Louvremuseum   「パリで過ごす小粋な休日7日間」の添乗から戻りました。

 今回は、パリに5連泊し、ツアー専用のバスで点と点を結ぶご旅行ではなく、パリのメトロや公共の路線バスを利用し、実際に自分の足で歩き、移動することによってまるでその土地に暮らしているように旅をする、というまさにツアータイトルぴったりのコース内容でした!

 訪れたのが2月上旬であったため、シベリアからの寒波の影響でパリも雪がちらつきましたが、パリの住民達は雪には慣れているようで、滑りやすいメトロの出入り口の階段や坂になっている場所にはすぐに滑り止めの塩をまいてくれるので安心して外を歩くことが出来ました。また、外は少々寒くてもパリには大小無数の美術館があるので暖かい室内でじっくりと美術鑑賞を楽しみ、外の寒さはさほど気にならない7日間を過ごせました。

 今回は食と美術をこよなく愛する総勢12名様のお客様と共にパリの街を思いっきり闊歩しました。

 パリは、東京の山手線内側くらいのサイズで、中央にセーヌ川が流れています。セーヌ川は東から西へ(地図で見ると右から左へ)流れているため、川の流れと同じ方向に立つと、自分の左側が「左岸」、右側が「右岸」と呼ばれています。そして、右岸は華やかな商業地域オペラ座やルーブル美術館などの観光名所も多い一方、左岸のほうは、大学地区を抱えることもあり、「知」のイメージが強いエリアです。Chuny_museum_2

 パリに何度か行っていると、「右岸」が好きな人と「左岸」に惹かれる人と分かれてくるようです。そして、この「左岸」は「右岸」よりも観光客が少ないため非常に落ち着いています。

 ツアー終了後、お客様から「パリ左岸、カルチェラタンの散策がよかった」という声を多くの方から頂いたことが印象的です。カルチェラタンとは、ソルボンヌ大学を中心に広がるいわば学生街。その昔大学ではラテン語が使われていたことにより「ラテン語の地区」という意味に由来するそうです。ローマ時代の公共浴場跡や闘技場跡、ゴブラン織りのタペストリーで有名なクリュニー美術館を見学し、賑やかな市場通りをそぞろ歩き・・・・。
 若いエネルギーと知的な空気が交差するこの地区で、観光しながらにして活気溢れるパリジャン・パリジェンヌ達の生活を垣間見ることが出来ました。これも、自分達の足で歩く旅ならではこその醍醐味です。Mouffetard_street

 聞くところによると、パリジャン・パリジェンヌたちは、パリの中で自分のお気に入りのエリアを見つけたら、あまりそのエリアから出ないという人が多いそうです。用事があってどうしても行かないといけないときに、「自分のエリア」から出るという感じなんだそうです。

 特に「川を渡る」という意識が強く、川を渡って自分のエリアと反対側の岸に行くのは1年に1度という人もいるそうです。パリは何度行っても本当に新鮮な発見と驚きがある場所です。私もお気に入りのエリアをこれからもどんどん発見していくことが楽しみです。(伊藤暁)

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