エジプトの今と昔
「エジプトナイル河クルーズとエジプト・ハイライト 8日間」から帰国しました。
約1年ぶりのエジプトツアー再開でして、その添乗へ行ってまいりました。
一昨年の12月にチュニジアから始まった「アラブの春」の「革命」の為、しばらくぶりのエジプトツアーとなったのですが、3月はエジプトで観光しやすい季節ということもあり、多くの観光客がエジプトへ戻り始め、大変活気に溢れていました。
エジプトは国が大きな美術館のようです。ギザのピラミッドはもちろんのこと、南部に残る数々の巨大神殿や地下王墓に葬祭殿は一つ一つがすばらしく、そして大きいので毎日がハイライトです。古代文明の高度な文明をまざまざと実感できるエジプトに心惹かれない人はいないのではないでしょうか。
特に建築王といわれたラムセス2世が残したアブシンベル大神殿はその巨大さにまず圧倒、そして感動します。アスワン・ハイダム建設後に湖に沈む運命だったのですが、ユネスコの協力で、神殿をそっくりそのまま移築したお陰でいま、私たちが見ることが出来るのです。
入り口の4体(内1体は破損していますが)の巨像は全てラムセス2世を表していますが、これは左の若々しいラムセスから始まって右に行くにつれて年齢を重ねていくのだそうです。言われてみると、たしかに中年の渋み?が表現されているような・・気もします。神殿内のレリーフも、巨大なファラオが小さな捕虜をむんずと掴み、今にも処刑しそうです。ファラオの駆使する馬車の馬の足は幾つも描かれ、まるで疾走しているようです。
最奥の至聖所には年に二回太陽が差し込む神秘を見ることが出来るというのも感動ポイントの一つです。
これらは全て、ラムセス2世がいかに外敵を倒した強い王か、ということを後世に知らしめる目的があったとも言われています。
古代エジプトではこうしたレリーフでファラオの偉業を後世に伝えていったわけですが、今なお、エジプトの人々は古代ファラオの頃から続くエジプトをきちんと子供たちへ伝えていっているのです。
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