春到来!イラン
先日、ユーラシア旅行社の「イラン・イスラーム紀行11日間」の旅から帰国しました。
3月の春分の頃のイランは春爛漫。木々が若草色に芽吹いていました。
イランの旅のスタートは首都テヘランから始まりました。テヘランの日中の気温は、東京より暖かかったのですが、テヘランの北側には雪山が控えているため、朝晩にはひんやりした空気が立ち込めます。街中から望むこの山はダマバンド山といって、標高5761mのイランの最高峰です。真っ白な雪を頂き、テヘランの街を見守っているようです。5000m峰があるというのは、イランを初めて訪問する方には少々意外なことかもしれません。
テヘランを後にして、南へと向かいました。その道中で、アブヤーネ村という山間の小さな村に立ち寄りました。サグロス山脈に抱かれるように山奥にひっそり佇んでいます。3月下旬とはいえ、標高約2500mのところにあるこの村ではまだ春を迎えたばかり。少し寒いくらいで、気温は15度ほどでした。ここでは女性が伝統的なバラの柄のスカーフを被っていることで知られています。村のおばあちゃんが、手作りのザクロや杏の果実を伸したお菓子を売っていていました。甘酸っぱいソフトグミのようなお菓子は、日本人である私たちには馴染みのあるような味がしました。
その後に訪問したのは、16世紀に「世界の半分」とも言われるほど栄えた古都イスファハンです。イスファハンの中心地はイマーム広場です。ここには真っ青なタイルのモスクが建っています。春の青空に映えるモスクのドームは壮麗の一言。そしてその前にあるイマーム広場では、木々が緑色に色づき、花を咲かせていました。また噴水が弧を描き、そこはまるで壮麗な楽園のよう。ため息の出るような美しさでした。
さらに南のシラーズでは、珍しく雨に降られました。そのため気温はあまりあがらず15度ほど。春を迎えてちょうど咲き始めたエラムガーデンの花は、まるで雨を歓迎しているよう。濡れて生き生きしていました。
イランというと、灼熱の砂漠をイメージされる方も多いかもしれません。けれど暑いと感じる日はほとんどありませんでした。今回の旅行の訪問地では、3月の東京よりも寒い日もあったくらいでした。今年は幾分、春が遅かったようですが、春のイランでは、木々の花が色づき、畑の麦が青く染まり、街を美しく彩っていました。(斎藤さゆり)
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