GW期間は、緑のナミビア
ゴールデンウィークに「ナミビア二大砂漠探訪7日間」の添乗に行ってきました。ナミビアというとナミブ砂漠が観光名所として第一に挙げられるように砂漠のイメージがあります。日本の2.2倍の面積という国土のほとんどが砂漠とサバンナで占められ、人口は札幌市と同じくらいの210万人なので、町から30分ほどバスを走らせて郊外に行けば人の姿が見られない広大な平原のなかを真直ぐに伸びる道路を走る状態になります。
そのような何も無いという風景も、ちょっと観察してみると変化や発見があり、単調な移動と思われる平原の移動も面白いものになります。特にこの4月末くらいは雨季から乾季へ移行したときだからこその風景が見ることができます。
西海岸の町ヴォルビスベイから1時間ほど東の内陸に走る間、砂丘⇒不毛地帯⇒平原と風景が変化していきます。町から30分程バスを走らせる間の風景は、草木がほとんどありません。それは西からの海風が塩分を含ませているために草木が育たないからです。そのような不毛地帯から潮風の影響を受けなくなり今度は草が生い茂る平原に風景が変わります。アフリカの砂漠の国というイメージのナミビアで、うっすらではありながらも緑の草が生い茂る平原を目にするとは思っても見ないことなので意外性に驚かされます。この草も5月末くらいには枯れて茶色になってしまいます。この草がうっすらでも緑色であるのも雨の影響。水不足の砂漠地帯という先入観やイメージが強いナミビアですが、実はナミビアの降水量は、1~2月だと同時期の東京の平均降水量よりも多いのです。
4月は12月の東京の平均降水量と同じくらいです。5~10月になるとほとんど雨の降らない乾季になります。その為、GW期間にナミビアに行くと雨の恩恵を受けた緑の平原を見ることができるのです。そして、草が生い茂る平原に高い背丈の木がずらりと並び遠くまで続く光景が稀に見ることがあります。それは、木の並ぶ場所の地中には地下水脈があるということを意味しています。地中には川など見えない平原に高い背丈の木々が生息できる理由はちゃんとあるものだとガイドさんの説明を受けて感心したものです。この地下水脈はナミビアの内陸部から西海岸まで続き、西海岸の町ヴォルビスベイの近くで地下水脈の水を汲み上げ、浄化し、各地にパイプで送っているそうです。雨が大地を通り、濾過され、地下水脈を通って植物や人々に水を供給する。偉大な自然の恵みをこうした国だからこそ、じんわり感じさせられます。
その他、移動途中や観光で雨季の時期には水が流れる渓谷や川を見たり、砂漠の砂で川が堰きとめら湖となり後に枯渇した場所などを訪れたりすると、ナミビアは意外と水と縁ある国じゃないかと思わされます。まさに百聞は一見に如かずを強く体感できるナミビアでした。(高橋)
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