2012年5月21日 (月)

10年に1度!フロリアード

先日、「花のベネルクス物語」より帰国しました。
ベストシーズンのベネルクス(ベルギー・オランダ・ルクセンブルク)の春は、チューリップなど色とりどりの花が咲き乱れ、旬の美味しい食べ物も沢山出回っていて、人々も春の訪れに心弾んでいるように思えました。

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そして今年は、オランダにとって特別な年!ドイツの国境に近いフェンローという町で、10年に1度しか開かれない国際園芸博覧会「フロリアード」が開催されています。もちろん、今回のツアーではフロリアードを訪問してきました。

フロリアードの歴史は、1960年にオランダのロッテルダムでの開催されたのが始まりで、国際園芸博覧会の名の通り、世界的な園芸技術の向上を目的としています。2012年度のテーマは「自然と調和する人生」。会場は「教育」、「世界の文化」、「エネルギー」、「癒し」「環境」といった5つの大きなセクションに分けられ、その中で40カ国以上の国々が趣向を凝らした作品を展示しています。

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なんとその中でも、今年の最大規模の出展は日本だったのです。日本は大きなスペースで伝統的な園芸である盆栽や、節句などの独自の文化を紹介しており、東京の日本科学未来館で行われた「”おいしく食べる”の科学展」の成功を受けて、食の分野でも、フロリアードへの出展が行われていました。

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実のところ、私は園芸というと鉢で育てるような小ぢんまりしたものだと、地味なイメージを持っていましたが、フロリアードで見たものは、私の思い描く園芸の域を遥かに超えていました。盆栽のような小さな展示以外にも、世界各国の園芸を取り入れた庭の展示や環境保全を意識した建物の出展などまるで万博のようなブースもあり、特に「世界の文化」のセクションでは世界の料理の屋台や、民族舞踊や音楽など様々なショーが催される特設ステージが設けられています。

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また「教育」セクションでは子供でも分かりやすく園芸を学べるような展示や、様々な作物が植えられた畑、そして周辺で取れた新鮮な野菜の販売、料理の実演などもあり、大人から子供まで幅広い人々が目で、舌で、園芸や自然に触れられる内容になっています。

見所の多い園内はとても広く、隅々まで見て回るには3時間ほどたっぷり時間をとってもまだ足りませんでしたが、自然と人間、そして世界との関わり方を改めて考えるいい機会となりました。これから10月まで開催されるとのことですが、今後もますますフロリアードを通して自然や世界を身近に感じる人々は増えていくのではないかと感じました。(冨永)

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