2012年9月20日 (木)

石を踏むと水が飛び出る!?いたずらの噴水の謎(ロシア)

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先日、「ロシアの原風景、黄金の環と二大帝都 9日間」の添乗より帰国しました。

こちらのツアーは、ロシアの首都モスクワからスタートし、かつてロシア諸公国の首都として栄えた“黄金の環”と呼ばれる歴史的な地域に入ります。そして最後に、その美しさから“北のヴェニス”とも称される水の都サンクトペテルブルグへと向かいます。

サンクトペテルブルグは、ピョートル大帝が建設した町。若い頃、身分を隠してヨーロッパへと遠征に行った彼は、自国の遅れに気づき、ヨーロッパに追いつけ、追い越せと、何万人もの犠牲を出しながらもこの町の建設を推し進め、ここにバルト海に開かれた港と要塞を築きました。ロシアの他の町にはないヨーロッパ的な雰囲気が、サンクトペテルブルグには流れています。

その市の中心から西へ30km、フィンランド湾に面したところにはピョートル大帝の夏の離宮である、夏の宮殿が聳えたっています。ここには、彼の命で造られた広さ12haの夏の庭園があり、庭園の中には150もの噴水があります。特にこの夏の時期になると、庭園の木々が美しい緑色に輝き青空のもと、勢いよく噴水の水が放たれ、この噴水をひとめ見ようと多くの観光客が集まります。

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150もの噴水があるこちらの庭園で一番有名なのが、サムソンの泉。宮殿の正面にある、この庭園の中心的存在です。

数多くの噴水は、ピラミッドの噴水、アダムの噴水、フランスの噴水など、それぞれに名前がつけられています。これらの噴水の中で面白く人気を集めているのが“傘の噴水”。

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ここにある石畳の中のある石を踏むと、突然水が目の前の茂みからたくさん飛び出てくるのです。

その石を探そうと、子供たちはあっちもこっちも石を踏みます。

この噴水、実はこの石畳の目の前に茂みがあり、その中の小屋で人が水の出るタイミングを操っているという仕組みになっています。

もうひとつ、“いたずらの噴水”も石畳を踏むと下から水がでるようになっています。

この噴水の仕掛けも、近くのベンチに何気なく座っている係員が実は足で操作しているのです。

そうとはしらない子供たち。「この石かな?いや違う、こっちかな?」と、少しおっかなびっくりしながらも、水がでるのを楽しみにしています。とっても微笑ましい光景です。

 白夜の時期を終え、ロシアではそろそろ秋を迎えます。本格的に寒くなってくるこの時期から、噴水は一旦お休みです。長く厳しい冬を終え、再びこの噴水が輝き放たれるときを人々は心待ちにしてることでしょう。(中山)

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