北パンタナール 動物の楽園に潜入
先日「レンソイス&パンタナールスペシャル 9日間」より帰国しました。ブラジルには日本にないような大自然が数多くありますので、イグアスの滝やアマゾン川のような有名どころを訪れたことがある方でも、ブラジルを再訪できるツアーです。イグアスの滝ほどの知名度はないかもしれませんが、その自然のスケールや面白さでは全くひけを取ることはありません。
最近は日本でもレンソイスの写真を目にすることが随分多くなりました。それに対してパンタナールはまだあまりその魅力が浸透していないように思えます。そこで、今回はそのパンタナールについてのレポートをしたいと思います。パンタナールと言っても北と南に分かれており、今回訪れたのは北パンタナールです。
マット・グロッソ州のクイアバという街より車で約2時間で、北パンタナールの入口に到達します。入口には木で簡単に作られた門があり、それをくぐるとパンタナール横断道路の始まりです。未舗装の、土の道路が1本通っているだけで辺りは一面どこまでも広がる大湿原。水中に生息する魚を求めて、無数の鳥がここで暮らしています。中でも最も目立つのは、パンタナールのシンボル的存在のトゥヨヨです。他の鳥よりも大きく、黒・赤・白の3色の体がよく目立ちます。鳥以外で目立つのはやはりワニでしょうか。とにかく沢山います。水辺に上がって、口をあけてじっとしているワニがズラッと並んでいる姿もパンタナールでよく見る光景のひとつです。ちなみに、ワニは夜は水中で暮らしますが、その際に口の中に入ってしまう虫などを殺菌するために、日中は口を開けて陽に当てているのだそうです。
このような大湿原にも、数少ないですがロッジがポツリポツリと建っています。今回泊まったロッジではボートツアーを行いました。ボートに乗ってピシャイン川を進みながら、川辺にいるカピバラ、トヨヨや、木々に停まっている鳥やイグアナなどを、船頭さんが目ざとく見つけて教えてくれます。イグアナなんて、葉と同じ色をして見つけにくいのによく発見できるものです。また、船頭さんはピラニアを空中に放り投げて、鳥をおびき寄せたり、いろいろと楽しませてくれます。そしてロッジへ引き返そうとした夕暮れ時には、ちょうど太陽が空を真っ赤に染めながら大自然に沈んでいくサンセットの光景をボートから眺めることができました。
また、ロッジの桟橋ではピラニア釣りもできます。このピシャイン川にはピラニアが沢山いるらしく、結構釣れるんです。竹竿から垂らした糸の先に生肉を付けて川に放り投げると、すぐにピラニアが寄ってきます。エサを取られるか、こちらが釣り上げるか、ピラニアとの駆け引きの戦いです。次第にコツを覚えるようになると、次から次へとピラニアが釣れ、1時間でバケツいっぱいになりました。そしてこの日の夕食時に、釣ったピラニアをフライにしてもらい、皆さんで山分けしました。
夜はトラックの荷台に乗ってのナイトサファリでしたが、目が光っているワニ、バクー、カピバラを強力ライトを照らしで探しあて、また、満天の星空には南十字星も見つけることができ、大自然万歳なパンタナール旅行でした。 (飯岡)
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