2012年9月 7日 (金)

アグリツーリズモでイタリア伝統の味を!

Tc3 先日、「南イタリア、シチリア紀行 10日間」より帰国致しました。ベストシーズンということもあり、お天気に恵まれ、私たち日本人を初め、アメリカやヨーロッパからもたくさんの観光客が訪れ、ホリデーシーズン真っ盛りでした。添乗でイタリアへ行くというと必ずと言っていいほど、家族や友人に「食事の美味しい国に行けていいね」と言われます。最近では日本中どこに行っても食べられるようになったイタリア料理。しかし、現地で食べるイタリア料理は日本のものとはまた一味違うのです。

Tc1_2農業が盛んなイタリアは、山岳地帯も利用し、国土の約48%が農地として利用されています。その中でも南イタリアやシチリア島は年間を通して気温が高く、夏に雨が少ないことから小麦やオリーブ、柑橘類の生産が盛んで、町では地元で取れた色とりどりの野菜や果物がマーケットに並びます。日本では珍しい野菜が所狭しと並べられ、見ているだけでも楽しめます。そんな新鮮な野菜や果物の本来の味を大切にするのが本場イタリア風です。

今回は、そんなイタリア伝統の味を守ろうと奮闘している、バジリカータ州にあるアグリツーリズモを訪ね、ご昼食をお召し上がり頂きました。アグリ(農業)とツーリズモ(観光)を掛け合わせたアグリツーリズモ。1980年代、米国系のファストフードチェTc2ーンが大規模に出展し、若者がファストフードになびくに連れ、イタリアの伝統的な食生活は危機にさらされました。しかし、古き良き食文化は生活の礎であり、その食文化を守る為に1986年北西部のピエモンテ州において、提唱されたのがスローフード運動です。多くの賛同を集めたこのキャンペーンは国境を越えて、世界的に広まり、今では日本でも時折聞かれるようになりました。そして今現在スローフードは、食の域を超えて生活全般にその精神が引き継がれ、新たにスローライフという概念も広まりつつあります。その旗手の一つが、農家と観光が結びついたアグリツーリズモです。地元で取れる食材を用い、時間がかかっても昔ながらの調理法でじっくりと準備された料理は、外国人の私たちにとっても、どこか懐かしく感じられるのです。

今回、お召し上がり頂いたのは、もちろん手作りのチーズやハムなどのイタリアの伝統的な前菜の盛り合わせ。これがご主人の作った自家製ワインとベストマッチ。量が多いイタリアの食事ですが、この日ばかりは全員が完食されました。メインはトマトとリコッタチーズのオリキエッタ(耳たぶパスタ)。アルデンテとはいえ、モチモチしたパスタに、どこか懐かしいトマトソース味に舌鼓をうたずにはいられません。デザートはりんごのケーキ。美味しい料理とユーモアたっぷりのご主人。覚えたての日本語で私たちを楽しませてくれました。
農家が多く、イタリアの中でも貧しい地区のひとつとされていたバジリカータ州でしたが、今では田園風景に囲まれた美しい町と地元の農業を生かし、地域活性化を試みています。私たちは彼らのおもてなしの心に癒され、満腹でバジリカータ州を後にしました。(丸谷)

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