世界遺産シャークベイで野生のイルカと触れ合う(西オーストラリア)
この度、「西オーストラリア周遊とワイルドフラワー観賞の旅」より帰国しました。
南半球に位置し、日本とは季節が反対になるオーストラリアは、日本が秋になる9月に春を迎えます。1万2千種もの花が咲く春に西オーストラリアを訪れれば、他の国では見たこともないような珍しいお花が見られるのです。
お花にさほど興味の無い方でも、波のような形に削られた「ウェーブロック」や荒野の墓標と呼ばれる奇岩群「ピナクルズ」など見所が沢山あるのでお楽しみいただけますよ。
特に興味深いのはパースから北724㎞位置する世界遺産「シャークベイ」です。最西端に位置する半島は、サメがパカッと口を開いたような形。入り組んだ浅い湾では干満による潮の入れ替えが十分に行なわれず、塩分濃度も高くなり、他の地域とは違う環境を作っているようです。美しいコバルトブルーの遠浅の海にはなんと300種を超える魚や哺乳類が生息しているそう。また、世界最大の海藻の森があるため、人魚のモデルとなったジュゴンも生息しています。
シャークベイでのお楽しみは3つ。まず1つ目は地球上で最も原始的な生物「ストロマトライト」です。一見ただの岩の固まりに見えますが、実はこれが地球上に生物が生まれた頃から数10億年もの間、光合成によって酸素を発生させている、地球の歴史には欠かせない生物なのです。何も知らずただ海を眺めたとしてもキラキラと輝く海は美しいのですが「これが酸素を作っているのかー!」と思うと感動的です。
2つ目は「シェルビーチ」。真っ白い無数の貝殻が堆積してできたビーチなのです。真っ白いビーチを歩いて、よく足元を見てみればちぃさな貝がいっぱいに敷き詰められているのが分かります。こんな所に誰が持ってきたの?と思う方もいらっしゃるかも知れませんが、実は、4000年前から堆積されたそうで、深いところでは10mにも及ぶそうです。全長100㎞も続いているこのビーチ周辺で、お店や物置小屋などをよ~く見てみると、これも貝殻の石を使っています。お店のおじさんは「俺が8m位の深さから掘り出したんだ」と自慢していました。
そして3つ目は「モンキーマイヤ」です。モンキーマイヤは野生のイルカと触れ合えるビーチとして大人気。イルカとの交流は1960年から始まったそうです。地元の女性が野生のイルカに魚を与えたのがきっかけで、今でもビーチのすぐそばまでイルカがやってきます。野性のイルカなので、餌をあげるのも制限されていますし、イルカが来るビーチに入る人は日焼け止めクリームなどをつけてはいけないなどのルールが設けられています。
ビックリしたのは、ビーチで働くスタッフみんながイルカの特徴と名前を覚えているという事!種類が同じバンドウイルカでも、色や体系、背びれの形など、それぞれ違うので、長く働いていると自然に覚えてしまうそうですよ。性格もそれぞれ違うし、人懐っこいので友達みたいに感じるそうです。
たまたま乗った船の中にイルカの背びれの写真と名前が書かれたボードなんかもありました。船の後を追うように一緒に泳ぐイルカもとても可愛かったです。数日滞在したらもっと仲良くなれるでしょうし、イルカと一緒に泳ぐこともここでは夢ではありません。(関根)
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