2012年10月24日 (水)

チュニジアには何があるの?

Cartage ユーラシア旅行社「チュニジア・スペシャル」より帰国しました。
リビアとアルジェリアに挟まれた小さな国の見所とはなんでしょうか。
一般的には、エジプト・リビアほどの遺跡はないでしょう。と、少々地味なイメージのようです。

チュニジアは、ローマを震撼させたカルタゴの地です。
しかし実は、カルタゴには、ハンニバル時代の遺跡は多くは残っていません。
海上貿易で巨大国家に成長したカルタゴが追求し続けたもの、それは「富」そのもの。
領土を持つことに関心はなく、都市を建設する煩わしさを知っていたカルタゴには、ローマのような都市遺跡はありません。
現在も残るのは、200隻以上もの軍船を係留し、敵の目を欺いた円形の「軍港」と、海上貿易の拠点「商業港」であり、この2つの港から地中海へ乗り出した光景が瞼に浮かびます。
この光景そのものが、カルタゴの歴史を物語っているのです。

Mosaique その後、第3次ポエニ戦争で、カルタゴを完膚なきまで叩きのめしたローマは、100年後に豊かなチュニジアの大地で「アフリカのローマ」を実現させました。
現在、カルタゴに残るアントニヌスの共同浴場は、宮殿のような壮麗な建物にサウナ、水風呂、ジムなど数々の施設が整った一大娯楽施設でした。その巨大さには驚かされます。「浴場」の概念が覆されることでしょう。

チュニジアに数多く残るローマ遺跡の中でも、圧巻なのはドゥッガとブラレジアです。
ドゥッガには、巨大な神殿に円形劇場、集会所や浴場、さらに売春宿まで残っています。1800年前は、多くの人々が往来する、実に活気ある都市であったことでしょう。
ブラレジアには、夏場の高温を避けるために地下住居が造られました。地下に眠るのはいつまでも色褪せない床モザイク。
アフロディーテの丸みのある体つき、その陰影までもがモザイクで表現されています。
これまで、数々のローマ遺跡を見てこられたお客様からも「これはすごい」の連発。
期待以上だったと、遺跡好きのお客様も帰りには絶賛、ガイドの誇らしげな様子が印象的でした。(河合)

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