エチオピアンフード、インジェラを召し上がれ!
先日、ユーラシア旅行社の「エチオピアの神髄 9日間」より帰国しました。エチオピアは、1年を13ヶ月に分ける独自の暦を使う国。新年の始まりは西暦の9月11日にあたりますので、今回は「新年、おめでとう!」の雰囲気漂う・・・かと思いきや、アディスアベバの街中は、8月下旬に亡くなった前首相メレス氏を追悼するポスターや看板がたくさん。「多くの国民に支持されていたリーダーだったんだなぁ」と感じた、旅の始まりでした。
エチオピアには何があるの?とよく尋ねられます。エチオピア正教会のアフリカンな宗教画、エジプトに富をもたらした大河ナイルの源流・タナ湖、17世紀の欧州風の城が残るゴンダール、南部で伝統的な生活を営む諸部族、東部に広がる大地溝帯、そして、シバの女王とソロモン王の出会いから始まるアーク伝説等々。色々ありますが、どれもが、独自の文化を育んだ要素なのだと思います。また、文字もアルファベットではありません。さらには食生活も独特で、主食はライスでもパンでもない、インジェラとなりました。今回は私が大好きなこのインジェラをご紹介します。
私はエチオピアにご案内すると、一度は皆様にインジェラをお勧めしています。インジェラは、ケシの実より小さいテフと呼ばれる穀物をすり潰した粉に、イースト菌を加えて発酵させた生地を、クレープのように円形に薄く焼いたものです。色がグレーなので、見た目に戸惑うかもしれません。皮だけ口にすると、酸っぱさが際立って感じられ、さらに戸惑うかもしれません。このインジェラを美味しく食べる秘密兵器が、ワットと呼ばれるシチューです。具材は牛・豚・ラム・チキン・豆が一般的。日本人の口にもなかなか合います。唐辛子から造られたエチオピアン香辛料・バルバリが入ったピリ辛ワットもあります(見た目が赤いので、すぐ分かります)。インジェラを指で一口大にちぎり、ワットをつまんでお口へポンッ!これぞエチオピアンスタイル。最初は「ん?」と思っても、3口目くらいから、インジェラの酸っぱさとワットのコクがおいしさにかわる!・・・と思います。そうなったらもう、インジェラの虜です。食事の時間はインジェラを探し、ビュッフェコーナーに並ぶインジェラに自然と手が伸びるに違いありません。
また今回は、インジェラを焼いているところを偶然にも見せてもらうことができました。クレープとは違い、焼くのは片面だけでひっくり返しません。また、ワットがより染みこむよう、ぷつぷつ穴がたくさんできるように焼くのが良いそうで、女性は上手に焼けるようになるために努力するのだそうです。一見簡単そうでしたが、生地の厚さを均一にしたり焦がさないようにするためには、鍛錬が必要なようでした。
インジェラはその見た目でちょっと損をしていますが、見た目に惑わされず、是非食べてみて頂きたい名物料理です。エチオピアのインジェラ文化は、日本の米文化と同じ。エチオピアには欠かせない存在なのですから。今回ご一緒したお客様に味の感想を伺ってみたところ、「思ったよりイケる」とおっしゃって下さいました。
ちなみに、インジェラ大好きな私は、日本に帰国して数日で、またあの味を求めていました。日本でもインジェラを食べたい!(江間)
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